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革命的進化? 新型ダイハツ・タント「DNGA」の成果 「D-CVT」は何をもたらすのか? (1)
DNGAの新プラットフォーム。(画像: ダイハツ工業の発表資料より)[写真拡大]
新型ダイハツ・タントが、「ミラクルウォークスルーパッケージ」と称する使い勝手を最優先に考えた機能を携えてデビューした。また、トヨタが先に進める「TNGA」と同様の思想に基づいて「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」を採用した第一弾としての軽四輪自動車が、新型タントである。その実用性の高さに驚くと共に、「国民所得」が伸びない「日本社会の苦悩」ともとれる現実だ。
■歴代ダイハツ・タントの特筆すべき点
タントの特質すべき点は、初代に始まっている。2003年登場の初代ダイハツ・タントは、背丈が高く室内での動きがとりやすい実用性を求めた「スーパーハイトワゴン」だった。
2代目では、自身の乗り降りだけでなく、老人・幼子など同乗者の世話がしやすい大きな開口部を実現するため、Bピラーをドアに内蔵した。これは、車室の強度にとって極めて重要なBピラーが乗り降りに邪魔なことを解決する方策である。車室中心の支えになっているBピラーをドア側に取り付け、ドアを閉めるとボディと一体となり、Bピラーをボディ側に取り付けた時と同様の強度を持たせる方法だった。ダイハツは、これを「ミラクルオープンドア」と呼んだ。
3代目では、「老人、子どもにとっての使い勝手、両手がふさがっている時の使いやすさ」などを考え、両側パワースライドドアを装備した。パワースライドドアは重量がかさむため、エンジン排気量が限られ、しかも燃費向上を求められる軽四輪自動車では、車両重量との戦いとなるのだ。しかしダイハツは、軽四輪自動車に求められる性能を「日常使用での使い勝手の良さ」と定めて、開発を進めてきているのだった。
■4代目新型タントの狙い
今回の4代目となる新型ダイハツ・タントでは、さらに何を行い「使い勝手」を向上させてきたのであろうか?もっとも目に付くのが自動車としての「基本性能」を向上させてきたことだ。これは、たとえ軽四輪自動車であっても、自動車であり走ることの安全性も含めて、しっかりした性能を実現したものと言える。
そしてまず、「DNGA」と称して根本的改革を図ってきた。しかしトヨタのTNGAと同様に、この考え方を誤解しないようにしなければならない。「TNGA」も「DNGA」も性能向上を目指しているだけでなく、自動車メーカーとしての生き残りをかけて「造り方」の根本的改善を進めていることを忘れてはならない。第一の狙いは「コストダウン」にあるのだが、その主たる目標は「固定費の削減」で「ライン稼働率の平準化」となる。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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