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「ゲイ」である自分と向き合う姿を熱演!「きのう何食べた?」第8話レビュー
■キャラクターの感情が表に出てきた第8話
よしながふみ原作の深夜ドラマ「きのう何食べた?」の第8話が、5月24日に放送された。第6話、7話とギャグテイストの強いエピソードが続いてきたが、8話では主役2人の「セクシャルマイノリティ」部分にスポットが当てられた物語となっており、濃い人間ドラマが展開された。
【前回は】乙女な賢二に視聴者が悶絶?「きのう何食べた?」第7話レビュー
■史郎と賢二がケンカ!?
とある夜、史郎(西島秀俊)は男女のカップルが集まる飲食店の目立つ席に案内されていた。そこには賢二だけでなく、彼らと同じゲイカップルであるヨシくんとテツさんも同席していた。賢二を含めた3人は周りに構わず服装や調味料などゲイっぽい会話を存分に楽しんでいたが、カミングアウトしていない史郎にとっては気が気でない場所になっていた。
周りの視線や声ばかり気になってしまい、結局2人のこともロクにわからないままその日の食事会はお開きとなった。賢二は後になって史郎の態度に気付くも、時すでに遅く彼はやり場のない怒りを抱え込んでいた。その姿を察した賢二は謝罪を述べるも、その態度が余計に史郎をいら立たせていた。
後日、史郎は買い物仲間の佳代子さんから1ダースの桃を一緒に買わないかと持ち掛けられ、その誘いに乗った。「桃は賢二の大好物だから」と漏らすと、佳代子は「クールに見えるけど案外相手のことを大切にしてるのね」と答える。しかし史郎は、今賢二と別れてしまい、0からまた恋愛をするのは面倒だから別れたくないと力説する。史郎の意外と人間臭い部分を見た佳代子は、特別に桃を1つプレゼントするのだった。
■ゲイカップルの選んだ選択
史郎のことをよく知っている賢二は、彼があの夜のような事態を好まないことは知っていた。それでも、ヨシくんとテツさんをどうしても合わせたいのには理由があった。そこで賢二は、史郎に今度は家に招いてもいいかと相談する。突然のことだったが、史郎も何となく事情があることを察しながら招くことを承諾する。
急なことだった史郎は、人を招くならば食事が必要だと感じ、筑前煮やお寿司など少し来客用に見えるものを用意する。家にやってきた2人は、史郎のご飯の味に舌鼓を打ちながら和やかな空気が流れていく。しかし食事が終わると、テツさんは自分の身の上話をはじめたかと思うと、全財産をヨシくんだけに渡したいと言い出した。
実は結婚して遺言書を書いたとしても、法律的に両親にも財産を渡すことになる。しかしテツさんは、両親に1銭もお金は渡したくないため、ヨシくんと養子縁組を組むことを考えているのだった。その言葉を聞いた史郎は、以前母から聞いた「老い支度」という言葉が脳裏をよぎった。
普段と違って少しシリアスな空気が流れた第8話。テツさんとヨシくんの2人を見ると同時に、自分自身のことを振り返る史郎が印象的なシナリオであった。特に自分はゲイながら、賢二のようにふるまうことができないことにいら立ち、実は尊敬もしていることに改めて気付かされる点については、人間臭いエピソードであり、男も女も関係ないと思わされる内容にも感じた。
ドラマ24「きのう何食べた?」はテレビ東京にて毎週金曜深夜0時12分から放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)
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