5秒で測定&AIで接客 ワコールが次世代型インナーウエアショップ 東京・原宿に

2019年5月30日 22:43

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記事提供元:アパレルウェブ

 ワコール(京都市、伊東知康社長)は5月30日、同社が独自開発した接客サービスを体験できるインナーウエアショップ「ワコール 3D smart&try(スマート アンド トライ)」の1号店を東京・東急プラザ表参道原宿にオープンした。3Dボディスキャナーで計測した体型データなどもをもとにAI(人工知能)が接客し、最適なブラジャーを提案するもの。人に計測してもらうことに抵抗を感じるお客のストレスを軽減するとともに、よりパーソナライズ化した情報・サービスを提供することにより、接客の精度向上を目指す。年間1万5,000人の体験を目標に、2011年までに100台を導入する計画だ。
 新店舗は、108平方メートルの店舗内に、3台の3Dボディスキャナーと2つのカウンセリングルームを設置。3Dボディスキャナーがわずか5秒で計測した体型データを、AIキャラクター“フレルちゃん”が搭載された店内のタブレットで確認することができる。体型データやお客の好みなどをもとに、フレルちゃんが同社の商品約150品番の中からおすすめのブラジャーを提案。その商品を店頭で購入したり、商品情報を印刷して持ち帰ることもできる。体型の計測から商品購入までをセルフサービスで完結できるのが魅力だが、店内に常駐するビューティーアドバイザーに体型データや商品情報について相談したり、カウンセリングルーム(予約制)で個別接客を受けることもできる。
 同サービスは、東京・表参道ヒルズで4月19日から5月12日まで開いた期間限定ショップで初披露。SNSなどの口コミで情報が広がり、常に4~5人の行列ができるなど予想以上の反響を得た。累計では2,500人が来店し、988人が同サービスを体験した。3Dボディスキャナーは、バスト周りだけでなく、バストのボリューム(容積)やオーバル(胴体の断面の形)、バージス(底面部の広さ)、トップテーパー(上半身の形状)など体型を多角的に計測できるため、その詳細な計測データをもとにビューティーアドバイザーとお客の会話を生むきっかけづくりにもなった。「自分の体のことについてもっと知りたい、というお客様の声が聞けたことは新しい発見だった」(同社)といい、今回の1号店の展開に期待を寄せる。
 ワコールの調べによると、最適なサイズの下着を着用していない女性は約7割。同サービス導入を通してAIの精度を上げるとともに、よりパーソナライズ化したサービスを提供する。店頭とECのデータ一元化や、百貨店などワコール製品を取り扱う販路ヘの導入も検討している。「導入を計画している販路からも好評価を得ている。デジタル技術の導入によって、デジタル技術がビューティーアドバイザーの業務を奪うのではなく、より最適な商品をお客様に提案する。お客様とのさらに深く、広く、長い関係を構築できると考えている」。
 同社は2017年4月にオムニチャネル戦略推進部を設立。デジタル技術を取り入れた独自のオムニチャネル戦略を打ち出しており、今回の新業態オープンはその一環。今後は、お客とのインタラクティブなつながりをつくるパーソナライズアプリの開発や、インナー以外への同サービスの活用なども視野に入れている。









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