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山葵沢地熱発電所。(画像:東芝エネルギーシステムズ発表資料より)[写真拡大]
秋田県湯沢市の山葵沢地熱発電所が20日、運転を開始した。出力1万キロワットを超える大規模地熱発電所の稼働は日本国内では23年ぶり4例目で、国内第4の規模の地熱発電所となる。
現在、日本国内における地熱発電の総発電設備容量は約534メガワット、日本国内の総発電容量の約0.2%と、相対的にはごく低い比率である。だが地熱資源そのものは、米国、インドネシアに次いで豊富なのが火山列島たる日本であり、その埋蔵資源総量は約2.3ギガワットと言われている。
日本で地熱発電所の設置が進んでこなかった理由は主に2つあると言われている。資源地が国立公園・国定公園に指定されている事例が多いことと、地熱資源が既に温泉地として開発されており、それと競合するため、というものである。
このうち後者についてはともかく、近年地熱発電の開発を積極的に進めるべきであるという流れが生まれていることから、国立・国定公園に指定されている地域における地熱発電所の建設については、2012年に工事が自由化されるなど規制緩和が進んでいる。現在、日本国内では数メガワット級以下の中規模・小規模地熱発電計画は多数あると言う。
今回運転を開始した山葵沢地熱発電所であるが、地熱発電設備のエンジニアリング・調達・建設工事を担当したのは東芝エネルギーシステムズである。1966年以来地熱発電向けの蒸気タービン・発電機の開発を行っている企業で、地熱発電向けタービンのシェアは世界トップの23%。発電所そのものの運転にあたるのは湯沢地熱で、資金債務保証支援は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が行った。
なお、山葵沢地熱発電所で発電される電力は、全量が東北電力に売電される。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
関連キーワード地熱発電、石油天然ガス・金属鉱物資源機構
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