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高齢者の運転免許証自主返納で得られるメリットとは
高齢者による交通事故発生は後を絶たない。そんな中、各都道府県では高齢者へ運転免許証自主返納の取り組みがなされている。[写真拡大]
2019年4月19日、東京都豊島区で87歳男性の運転する乗用車が約150メートルにわたって暴走し、母子2人が死亡、男女8人が重軽傷を負った。このような高齢者による交通事故発生は後を絶たない。そんな中、各都道府県では高齢者へ運転免許証自主返納の取り組みがなされている。
運転免許証の自主返納は、基本的に管轄地域の警察署や運転免許センターにて受け付けている。返納後は運転経歴証明書を申請できる。これは、運転免許を返納した後、公的な身分証として利用可能なカードである。さらに、運転経歴証明書を提示すると自治体や民間から割引の適用がある。具体的にはバス運賃料の割引やタクシーチケットの配布、タクシー乗車料金割引などを実施している。
東京都内では運転経歴証明書による特典を受けられるのは、原則として65歳以上の高齢者を対象としており、特典内容として、帝国ホテル直営レストラン・バーラウンジにて10パーセント割引、イオン(都内16店舗イオン直営売場)では、即日配達便、買上げ金額にかかわらず運転経歴証明書提示で、1個あたり配達料金100から300円(税込)となる事や、乗らなくなった車の買取又は販売を行うと商品券をプレゼントするなどの特典が受けられる。
運転免許保有者10万人当たりの交通死亡事故件数を年齢別でみると、75歳以上の高齢者が多く、年齢が高くなるにつれて多く発生している状況である。
高齢運転者の交通事故の違反内容を見てみると、交差点等での事故が多く、その中には、赤信号を見落とし、交差点に進入し、あるいは、信号停止中の車両に衝突するといった事故が発生しており、事故後に認知症と診断される場合も少なくない。今後、高齢者人口の増加からこのような高齢者の事故も増えることが予測される。自主返納後の移動手段や生活に不安を持つ高齢運転者とその家族が安心できるよう、このようなサービスの存在を広める必要がある。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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