訪日観光客サポートで収入を 「Tabiko」がコンシェルジュプログラム開始

2019年5月11日 20:53

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「Tabiko」の画面イメージ。(FAST JAPANの発表資料より)

「Tabiko」の画面イメージ。(FAST JAPANの発表資料より)[写真拡大]

 FAST JAPAN(東京都渋谷区)は10日、 同社の提供する訪日観光客向けチャットコンシェルジュアプリ「Tabiko」において、「コンシェルジュプログラム」を開始したと発表した。利用者の評価に応じて収入が得られる仕組みで、訪日観光客をサポートするコンシェルジュを増やすインセンティブ的な役割を果たしそうだ。

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 「Tabiko」は訪日観光客へ向けてチャットで現地の情報を届けるアプリ。情報を提供する側はコンシェルジュと呼ばれ、審査を通れば登録が可能。現地ならではの情報やホスピタリティを届けられるとして拡大を続け、世界で14万人以上が会員登録しているという。

 チャットの内容としては観光地の紹介、飲食店の紹介、Airbnbや旅館/ホテルの紹介、交通案内、買い物情報に関する質問や相談が多いとのことだ。

 コンシェルジュになるのに特別な資格は不要だが、審査を通る必要がある。英語もしくは中国語を使うことができ、約60分のインタビューテストを受けて適切なスキルやホスピタリティがあるかチェック。これを通過したらオンラインの説明会を受けたのちにコンシェルジュとして登録される。

 「Tabiko」を利用した訪日観光客はチップという形でコンシェルジュに謝礼を送り、これがコンシェルジュの収入となる。需給状況やコンシェルジュのランクによっても収入は変わるという。収入面の他に好きな時間、好きな場所でサービスを提供できるため、自由度の高い働き方といえそうだ。

 2000年代初頭は500万人程度だった訪日観光客も、2018年には3,000万人を超えるなど急激な伸びを見せている。観光地には観光客向けの案内所があるが、もちろんどこにでもあるわけではなく観光客が現地の情報を得るのに困る場面も想定されるだろう。そうしたときに「Tabiko」のようなチャット型のコンシェルジュアプリがあれば、現地のリアルでピンポイントな情報を得られるため利便性の高いサービスとなりそうだ。

 コンシェルジュにとってもホスピタリティを提供して訪日観光客に貢献できるだけではなく、チップというインセンティブがあるため、サービスを提供する側にも大きなメリットになりそうだ。(記事:藤原大佑 ・記事一覧を見る

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