米中対立は長期化の可能性も

2019年5月9日 15:37

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記事提供元:フィスコ


*15:37JST 米中対立は長期化の可能性も
 米ホワイトハウスのサンダース報道官は8日、「中国が通商合意の実現に意欲があることを示す情報を入手した」と発表したが、米政府は同日、2000億ドル相当の中国製品に対する関税を米東部時間10日に現在の10%から25%に引き上げると正式に発表した。9日から米中貿易協議が行われるが、市場関係者の間では「知的財産・企業秘密の保護、技術の強制移転、競争政策、金融サービス市場へのアクセス、為替操作の分野で米国と中国の利害関係は対立しているが、中国側がすみやかな法改正などでこの問題に積極的に対処する保証はない」との見方が依然として多いようだ。

 また、報道によると、米国による対中関税引き上げが発効した場合、国は報復措置に出ると表明している。通商問題などを巡って米中の対立が長期化した場合、今年、来年の世界経済の成長は市場の想定を下回るケースもあり得ることから、主要国の中央銀行の金融政策にも大きな影響を与える可能性がある。《MK》

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