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キャッシュレス決済に新規参入相次ぐ(3-1) 「ゆうちょPay」始まる
ゆうちょPayのロゴ。(画像: ゆうちょ銀行の発表資料より)[写真拡大]
ゆうちょ銀行の決済サービスが8日から始まった。「ゆうちょPay」という新サービスは、あらかじめスマホに専用アプリをダウンロードしてあれば、買い物の際にレジで起動して表示されるQRコードを読み取ることで、登録口座からリアルタイムに代金は支払われる。
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9月30日までの期間に、アプリのダウンロードと口座登録を済ませた先着100万人には、現金500円が贈られるというデビューキャンペーンの特典がある。
ポイントは、利用可能な店舗がどこかということではないだろうか?開始時点では、ヤマダ電機、ベスト電器、マツヤデンキ、ツクモ、キムラセレクトなどヤマダ電機グループの約950店舗や、ケーズデンキ、エディオン、100満ボルト。ドラッグストアではウエルシア、ドラッグ・イン キムラヤ、HACドラッグ、ダックス、ハッピー・ドラッグ、B.B.ON、マルエドラッグなどである。
19年度の上期中には松屋、東急ハンズ、ミニストップ、ジョーシン、ファーストキッチンなどでも利用可能となるようだ。
但し、オンラインストアでゆうちょPayを利用することはできない。
ゆうちょPayは「銀行Pay」という、GMOペイメントゲートウェイの決済サービスが基盤となっているため、同じサービスを導入している横浜銀行や、福岡銀行、熊本銀行、親和銀行などの加盟店でも使える。今後、沖縄銀行、北陸銀行、北海道銀行でも導入される予定であり、各銀行の利用者は導入済みの他銀行の加盟店でもサービスの利用が可能だ。
楽天ペイ、LINEペイ、PayPay、d払い、OrigamiPay、メルペイなどのIT・通信事業者が決済サービスへの先陣を切ったが、7月からはファミリーマートのファミペイ、セブン-イレブンのセブン・ペイのサービスが開始される予定だ。ローソンは、現在103店舗でローソンスマホレジという独自サービスを実施中。銀行系の決済サービスもJコインペイ、銀行ペイ、ゆうちょPayなどが既に始まり、今秋「オールバンク」を旗印に700以上の金融機関が参加する「BankPay」がスタートする予定だ。
キャッシュレス決済事業に参入する業者がこれだけ増加すれば、ますます利便性が向上するとともに、キャッシュレス決済への大きな流れが出来上がる筈だが、サービスごとに加盟店の構成がバラバラでわかり難く、利用方法にも統一感が欠けるという支離滅裂さは拡大するばかりだ。
キャッシュレス決済によって、レジの効率化が進みスピードアップされるのか。まごつくレジと利用者が出会うと、かえってスピードダウンする懸念すら感じられる。利用を促進させるためにも、業者間の連携と協力が必要になっているのではないだろうか。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る)
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