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従業員証利用し会社と健康情報共有の「miParu従業員証」カード、ミルウスが開発
「miParu(R)従業員証」カードのシステムイメージ(ミルウス発表資料より)[写真拡大]
ミルウス(北海道札幌市)は6日、従業員のプライバシーに配慮しながらも、必要な健康情報のみを従業員証に記録し、出退勤時に会社側に提供できるシステム「miParu従業員証」カードを開発したと発表した。5月8日から10日に東京ビッグサイトで開催される情報セキュリティEXPOにおいて、同プロダクトのプロトタイプをセキュアIoTプラットフォーム協議会ブースにて展示する予定だ。
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ミルウスは北海道大学発認定ベンチャーとして2016年11月に創業。以来開発が進められてきた「健康情報通帳プラットフォーム」は、従業員の個人情報をセキュアに保ちながらも、そのデータを健康経営に活用することを目指したサービスだ。
現代の会社経営において、従業員の健康管理は非常に重要度の高い課題として注目されている。これまでも年に1回の健康診断や、有給取得の奨励などが行われてきたが、これらはあくまでも最低限の施策であり、本質的な解決に至ることはなかった。しかし一歩踏み込んだ施策を実行するためには、「従業員のライフログ」という非常にセンシティブな個人情報を取り扱う必要がある。
勤務状況や残業時間以外の、プライベートにおける従業員の睡眠時間や活動量といった情報がなければ、個々人の健康情報を正確に把握することはできない。しかし単純にクラウドサービスに個人情報を集約することは、従業員の個人情報を盗難・流用といった危険に晒すことと同義だ。この解決すべき難解な課題に切り込んだのが、「健康情報通帳プラットフォーム」だ。
同プラットフォームと「miParu従業員証」カードシステムを利用すれば、スマートフォンアプリ経由で蓄積された従業員のライフログを、本人の同意に基づいて出退勤時に瞬時に取得することができる。取得したライフログは、会社側が保有する勤務情報と統合され、必要に応じて産業医との面談やライフログ改善ポイントといった情報がスマートフォンに表示されるという仕組みだ。
面談推奨が表示された従業員は、スマホやUSBメモリ等を利用してライフログを暗号化記録している「貯健箱」と「miParu従業員証」カードを持参し、複合鍵を用いて「健康情報通帳プラットフォーム」に保存されているライフログを医師に開示することが可能だ。
またライフログの暗号化には公開鍵が用いられているため、閲覧者を特定することができ、ネットワーク経由での情報共有も安全に実現可能としている。個人情報を侵害するリスクを最低限にしながら、健康経営上必要な情報のみを取得できることから、従業員同意のもとで取得した私的空間での情報と、会社の管理情報は明確に区別される。
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