米FRB、金利据え置き 議長発言で利下げ期待は後退

2019年5月2日 16:28

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 米連邦準備理事会(FRB)は1日、4月30日から1日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利を据え置いたことを発表した。景気認識については、経済活動や労働市場が引き続き底堅く、現時点で目標値を下回るインフレ率もいずれ上向く公算が大きいとの見解を示した。パウエルFRB議長は、FOMC後の記者会見にて利下げを検討する強い証拠は見当たらないと発言し、市場にあった利下げ観測を否定したことで、米株式相場の下落を招いた。

 FOMCでは、メンバー10人の全員一致でFF金利の誘導目標を年2.25~2.50%に据え置くことに決定。昨年末時点で2回とされた2019年の想定利上げ回数は前回3月のFOMCEでゼロ回へ引き下げられ、2015年末から続けてきた利上げサイクルは休止状態が続く。合わせて、超過準備の付利(IOER)を2日より2.40%から2.35%へ引き下げることを決定した。これについては、実効FF金利がここ数週に渡りIOERを上回って推移している状況を受けての、小さな技術的調整に過ぎないものと説明。

 声明では、労働市場が引き続き底堅く推移し経済活動も順調に拡大しており、これらの成長と合わせ、インフレがいずれ上向くだろうとの認識を示した。また物価が2%に届かない現状に懸念を示し、インフレの鈍化が予想以上に長くなる可能性があるとの考えを合わせて伝えた。先行きの金融政策に係る文言は、前回FOMC時から変更がなく、FRBの金融政策がしばらく現状を維持するだろうとの印象を強めた。

 前日にはトランプ大統領が利下げの実施と量的緩和の再開をFRBに対し要求し、先物市場においてもFRBが利下げ措置を取るだろうとの見方も浸透していた。一方今回の声明に加え、パウエル議長が記者会見にて、現時点の政策スタンスは適切で利上げもしくは利下げに動くための強い証拠は見当たらないとの見解を示したことで、市場の利下げ期待が後退し米株式相場は下落した。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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