NASA、地球に衝突する可能性ある小惑星が発見とのシナリオで机上訓練

2019年4月28日 22:37

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記事提供元:スラド

NASAの惑星防衛調整局(PDCO)は米政府機関や各国の宇宙科学機関などとともに、地球に衝突する可能性のある小惑星が発見されたという仮想的なシナリオによる机上訓練を4月29日から5月3日まで開催される惑星防衛会議(PDC)で実施するそうだ(NASAのニュース記事シナリオSlashGearの記事Mashableの記事)。

過去にも同様の机上訓練は行われており、今回のシナリオでは架空の小惑星「2019 PDC」が2019年3月26日に発見され、8年後の2027年4月29日に地球と衝突する可能性があるというものだ。2019 PDCの軌道は離心率が高く、近日点で0.89au、遠日点で2.94au、公転周期は971日。軌道面は地球の軌道面から18度傾いており、絶対等級は21.7 +/- 0.4と推定されている。発見直後の計算によれば地球と衝突する確率は5万分の1程度だったが、観測を続けるにつれ確率は上昇していき、PDCの初日にあたる4月29日には1%程度となった。衝突の可能性がある地点はハワイから米国と大西洋を横切り、アフリカ中部から南部まで伸びる。ESA によるとPDC期間中、毎日プレスリリースが出て2019 PDCの最新情報を参加者に伝えるとのこと。

これとは別に、2019年4月4日に発見された架空の彗星「C/2019 PDC」が22か月後の2021年2月28日に地球と衝突する可能性がある、というシナリオも用意されている。 

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