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Mozilla、Pythonのデータサイエンス処理をブラウザー内で行う「Pyodide」発表
Mozillaは16日、Pythonで書かれたデータサイエンススタックを完全にWebブラウザー内で実行できるようにする実験的プロジェクト「Pyodide」を発表した(Mozilla Hacksの記事、VentureBeatの記事、Infoworldの記事)。
Mozillaではデータサイエンスの処理をすべてブラウザー内で実行可能にするIodideを3月に発表しているが、現在利用可能な唯一の言語であるJavaScriptには成熟したデータサイエンスライブラリがなく、数値計算に役立ついくつもの機能が不足している。MozillaはJavaScript向けにデータサイエンスライブラリを開発することにも意義があると考える一方、早道としてPythonをブラウザー内で実行できるようにしたとのこと。
Pyodideでは標準的なPythonインタープリターがすべてブラウザー内で実行され、ブラウザーのWeb APIにフルアクセス可能だという。ただし、スレッディングなどの機能は現在のところ動作せず、ブラウザーのサンドボックスがあるため、ローレベルのネットワークソケットは今後を含め動作するようになる可能性は低い。
JavaScript仮想マシン内でPythonインタープリターを実行するという仕組み上、パフォーマンス低下は避けられないが、ネイティブの処理時間と比較するとFirefoxで1倍~12倍、Chromeでは1倍~16倍の範囲に収まっているそうだ。IodideのWebサイトではPyodideの使用例として「Oakland 311 Case」が公開されているほか、demo notebookでは、Pyodideの高度な機能を一通り確認できる。
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