セキュリティツールへのAI導入 意欲は高いが日本企業では抵抗感も ウェブルート調査

2019年4月8日 11:48

印刷

「AI/機械学習を活用したセキュリティツールの導入を増やしたいか」(画像: ウェブルート発表資料より)

「AI/機械学習を活用したセキュリティツールの導入を増やしたいか」(画像: ウェブルート発表資料より)[写真拡大]

  • 「AI/機械学習の活用によりセキュリティの安全性が向上するか」(画像: ウェブルート発表資料より)

 ウェブルートは、日本とアメリカそれぞれで、企業の情報システム部門幹部200名を対象に行った、セキュリティにおけるAIや機械学習に関する意識調査結果を発表した。この調査ではAIや機械学習を利用したセキュリティ製品について、「導入意欲」「信頼性」「重視度」「抵抗感」の4つについて調査し、日本とアメリカ共に、70%以上がAIや機械学習を利用したセキュリティ製品の導入に前向きに考えていると回答した。その一方でセキュリティ向上において、日本では70%が、AIや機械学習を用いることが重要と認識しつつも、導入には抵抗感を持っていることも分かった。

【こちらも】東京五輪・パラリンピックでNECの顔認証AIシステム採用

 「2019年にAIや機械学習を利用したセキュリティ製品の導入を検討」しているかについては、日米共に、70%以上が導入を増やすことを検討していることが分かった。特に日本企業は意欲が高く、アメリカの71%に対して日本は75%であった。

 「AI・機械学習を活用したセキュリティを用いることで、組織の安全性は向上する」かについても、日米共に70%以上が向上すると答えており、高い信頼感があることが分かった。こちらも日本の方が高く、日本は82%が「向上する」と考えているのに対して、アメリカは71%であった。

 セキュリティ製品導入に当たって、検討している商品が「AIや機械学習を利用していることは重要か」については、日本では60%、アメリカでは70%が重要であると回答。日米共にセキュリティツールを選定する際には、AIや機械学習を用いているかどうかを重要視している結果となった。

 一方で、社内で利用しているAI・機械学習ツールが持つ「意味がよく分からない」、AIや機械学習ツールへの「抵抗がある」との回答も共に半数を超えた。特に日本はアメリカよりも高い数字となっており、日本企業の「抵抗感」が強いことが伺える。日本企業にはAIや機械学習に対する専門家がほとんどおらず、アメリカ企業に比べて導入に躊躇していることもその理由とみられる。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事