経産省の中小企業景況感、2カ月ぶり下落 日本公庫の売上DIもマイナス圏続く

2019年3月29日 21:30

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 経済産業省が中小企業の景況調査を発表し、製造業を中心に2期ぶりのマイナスとなった。日本政策金融公庫の発表でも厳しい状況が続いていることが分かった。

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■業況判断DIは2期ぶりマイナス

 28日、経済産業省が2019年1-3月期における中小企業景況調査の結果を発表した。全産業の業況判断DI(動向指数)は-14.9で、前期の-13.8から1.1ポイント減となり、2期ぶりに下落した。基調判断は前期に引き続き「中小企業の業況は、一部業種に一服感が見られるものの、基調としては、緩やかに改善している」となっている。

■電気・情報通信機械器具・電子部品など製造業が下落

 このうち、製造業の業況判断DIは-14.5で、前期の-10.2から4.3ポイント減となり、こちらも2期ぶりに下落で、2016年10-12月期(-15.5)並みの水準となった。非製造業の業況判断DIは-15.0で前期から横ばいだった。

 落ち込みの大きかった業種は製造業では、鉄鋼・非鉄金属(2019年1-3月期:-10.7、前期比:14.9ポイント減、以下同じ)、金属製品(-10.2、9.3ポイント減)、機械器具(-10.7、9.2ポイント減)、電気・情報通信機械器具・電子部品(-24.1、22.8ポイント減)、輸送用機械器具(11.3、10.4ポイント減)など。非製造業では卸売業(-14.9、5.8ポイント減)など。

 改善した業種は製造業では、木材・木製品(-13.9、7.7ポイント増)、パルプ・紙・紙加工品(1.6、8.4ポイント増)、非製造業では、対事業所サービス業(運送・倉庫)(-7.4、10.9ポイント増)など。

■売上DIは3カ月連続のマイナス圏続く

 28日、日本政策金融公庫が3月における中小企業景況調査を発表した。売上DI(動向指数)は-4.8で、2月の-4.9から0.1ポイント上昇したものの、1月から3カ月連続でマイナス圏が続いている。売上げ見通しDIは-0.8で、2月の-0.1から0.7ポイント減少した。

■利益額DIは2016年以来の低水準

 利益額DIは0.0で、2月の0.4から0.4ポイント減少。これは2016年7月の-1.4、8月の-1.3以来の低い水準となっている。黒字企業の割合から赤字企業の割合を引いた数値は38.3で、2月の36.5から1.8ポイント上昇。また、従業員判断DIは19.5で、2月の24.0から4.5ポイント減少。20を下回ったのは2016年4月の19.4以来のこと。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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