米国核廃棄物の地層処分施設「WIPP」が操業20年迎える

2019年3月29日 12:36

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 米ニューメキシコ州カールズバッドの砂漠には、放射性廃棄物を地下深部に隔離する「米国核廃棄物隔離試験施設(WIPP)」が存在する。ここは核廃棄物を安全に処分できることを証明するためのアメリカ初の地層処分施設だ。毎週、汚染された白衣やゴム手袋といった道具などがトラックで輸送される。1999年に操業が開始された同施設は今年、運営開始から20年が経過した。

 しかしWIPPには問題も残されている。2014年に発生した爆発事故による放射線漏れにより、除染のため3年近くも閉鎖されることとなった。それでも、支持者たちはWIPPは成功したと考えている。コロラド州デンバーにある元核兵器工場「ロッキーフラッツ」を含む、漏洩や流出、各種違反といったトラブルを抱えた22か所の設備と比較すれば、十分に成功したと考えられている。しかし、本当に成功したかどうかのテストはこれから何世代にも渡って行われることになるだろう(APWIREDSlashdot)。

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