キャリアの「ハシゴ」として副業を利用するという発想

2019年3月10日 16:58

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 副業の価値や重要性が叫ばれるようになってから、だいぶ日が経つ。とはいえ全体としては、本業で手一杯で副業なんてできない、本業の収入で満足しているから副業なんてしたくない、という人が多いのではないだろうか。

【こちらも】自分にあった副業を選択しよう 副業を始める前に押さえておきたい仕事選びのコツ

 本記事では、そんな人にとって、副業の新しい使い方を提示したい。

●副業を新しいキャリアの「ハシゴ」にする

 副業と言ってしまうと、どうしても本業の時間の合間を縫って行い、副収入を得るために行うものというイメージがついて回るが、副業の本質はそこにはない。副業は、むしろ「次のキャリアのハシゴ」として利用してこそ、機能するものだと考える。

 副業の本質は、「自分で判断して」「自分の好きなことをやれる」に他ならない。

 現在は経理の仕事をしているサラリーマンが「デザインの仕事をしたい」と思ったとしても、いきなりデザインの仕事に転職することやフリーランスのデザイナーになることはおよそ不可能だと言っていい。しかし独学やスクール等で勉強しながら、副業としてデザインの仕事をはじめればそれは立派な経歴になる。

 副業ではあるものの、実際に仕事としてデザインをしたという経験は、転職の武器になるだろうし、なにより自分自身の自信になるはずである。そしてそれこそが、新しい分野に行くための「ハシゴ」の役割を果たす。

●「学習」と「実践」をクロスさせる新しい副業のあり方

 副業は、現在の自分が保有するスキルを外部に提供することで、副収入を得るためにも利用できる。しかし上で述べたように、新しいキャリアのための「ハシゴ」としても利用できる。その際、意識したいのは「学習」と「実践」を並行して行うことである。

 だれでも最初は初心者で、新しい分野にチャレンジするためには、独学であれ、スクールに通うのであれ、いずれにせよインプット=学習が必要となる。もっともこれまでの学校生活の経験上、お分かりの通り、純粋なインプットは、自らの血肉になることはほとんどない。ここで重要になるのがアウトプット=実践である。

 そして、このアウトプットとして、もっとも利用しやすいのが、副業ではないだろうか。仕事としてやる以上、緊張感を持って真剣に取り組むことができる、自分のレベルを考えて仕事を受けることができる、リスクヘッジした上で新しいことに挑戦できる、これらの要素をすべて満たした副業を利用することで、インプットに並行してアウトプットを行うことが可能となる。

●まとめ

 副業を単に小遣いを増やすためだけに使うのではなく、「攻めの副業」として、新しいキャリアを開拓するための武器として利用することは、人生に大きなインパクトを与える可能性を秘めている。

 苦労も多いかもしれないが、現在のキャリアに満足していない人にはぜひ、「攻めの副業」をオススメしたい。

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