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小売業既存店売上高と株価の相関関係
今年元旦は親父孝行・孫孝行?をした。サービス付き高齢者向け住宅に入居する3月に99歳になる父親を、長男一家と訪ねた。親父は5歳の曾孫を膝に抱き満足げだった。その帰り孫一家とくらコーポレーション(以下、くら寿司)で昼食を摂った。元旦早々、満席だった。アジア市場の拡充を進める観点から上海・台湾の株式市場への上場を視野に入れている。
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家に戻り、くら寿司の既存店売上高の推移をチェックした。前10月期は2017年10月期に比べ100.7%と順調だった。本校作成中の時価(以下、同じ)は昨年12月末の急落相場から10%近く戻している。かつ同社を担当するアナリスト達の株価予想の平均値(IFIS目標平均株価)は7250円と時価に対し1800円余の上値余地を残している。「小売業既存店売上高の推移を、株価は映す」という経験則が生きていた。
今年の初仕事とばかりに、代表的な外食チェーン店を展開する企業の既存店売上高をフォローしてみた。そしていま、株価動向とつき合わせている。こんな具合だ。
・リンガーハット: 前12月期の既存店売上高は17年12月期比99.9%。時価は2300円台半ば。昨年末からの戻り過程ではあるが昨年来高値2754円からは15%近く下値に放置されている。
・すかいらーくホールディングス: ガスト主体。前12月期は101.4%と踏ん張ったが、11月14日に通期を下方修正。時価は1800円台前半もIFIS目標平均株価は1600円と、深追い禁物を示唆している。
・ゼンショーホールディングス: すき家主体。今3月期の上半期は103.0%も、下期入り早々99.4%と「?」を示唆。時価2500円台半ばIFIS目標平均株価は2600円。昨年12月7日の2934円回復待ちは「決して容易じゃないよ」というのが現状。
・日本マグドナルド: 前12月期は106.9%と回復・好調を明示している。時価は4800円余水準。対してIFIS目標平均株価は5500円。
・ロイヤルホールディングス: 前12月期103.2%。10月31日の下方修正も時価2600円台半ば水準。IFIS目標平均株価は3300円と昨年来高値(昨年1月の3175円)を上回っている。
・吉野家ホールディングス: 厳しさが報じられているが今3月期上期は104.0%。下期入り後99.95、98.48と厳しさが確認できる推移。「ステーキのどん、の腐心が影響」とする見方もあるが、チャートは昨年7月上旬に開けた週足の窓があいたまま。時価1700円入り口も、昨年来安値(12月25日、1666円)からの戻りはいたって緩慢。
株価の上下動には、それだけの背景がある。背景の一つとして「小売業の既存店売上高の推移に着目」という経験則は、生きていた。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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