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訪日クルーズ旅客数、2018年は中国発減少で前年比3.3%減の244.6万人に
国土交通省の発表によると、中国からの寄港が減少したことで2018年の訪日クルーズ旅客数は前年比3.3%減となったことが分かった。
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■クルーズ船の入国者数は3.3%減
18日、国土交通省が2018年の「訪日クルーズ旅客数とクルーズ船の寄港回数(速報値)」を発表した。訪日クルーズ船で入国した外国人旅客数は前年比3.3%減の244万6,000人となった。これは、中国発のクルーズ船による旅客数が202万人と前年の217万3,000人から減少したことが原因。日本発は7万3,000人(前年:5万1,000人)、台湾発は31万人(同27万5,000人)、その他は4万3,000万人(同3万人)といずれも2017年から増えている。
■寄港回数は過去最高に
2018年にクルーズ船が日本の港に寄港した回数は、前年比5.9%増の2,928回となり過去最高を記録した。この内、外国船社が運航するクルーズ船は同5.0%減の1,913回と5年ぶりに減少。方面別では中国発のクルーズが同17.8%減の961回、台湾発も同15.5%減の234回と減少した一方、日本発のクルーズ船は同10.7%増の537回、その他も181回で約1.8倍と増加した。また、日本船社が運航するクルーズ船の寄港回数は同35.2%の1,015回と増加している。
■調整局面との見方
中国発クルーズの減少については、マーケットの急拡大により各社が配船を急増させたことで競争が過熱。国交省では、「マーケットが軟化し調整局面に入った」と見ている。
近年、世界的にクルーズ人口が増加しており、日本でもその数は急増していた。2013年には17.4万人だった訪日クルーズ旅客数だが、国交省では、2014年に「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」を制定し、2020年にクルーズ100万人を目標に掲げた。この数字は、翌15年に早くも達成。そのため、16年3月にまとめられた「明日の日本を支える観光ビジョン」にて、2020年に訪日クルーズ旅客数500万人が新たな目標として設定された。
中国の調整局面については2019年も続くとみているものの、販売各社の積極的な取り組みにより2020年に向けての再拡大を見込んでいる。
■博多が4年連続トップも回数減
日本の港湾別で最も寄港回数が多かったのは博多の279回で、2015年から4年連続でトップとなっている。ただし2017年の326回からは47回減少した。2位は那覇で243回となり、17年の順位3位・回数224回から順位を1つ上げ、回数も増加している。3位は寄港回数220回の長崎で17年の267回から47回減少し、順位も2位から1つ落とした。以下、横浜(寄港回数168回、前年比:10回減、以下同じ)、平良(143回、13回増)、神戸(135回、19回増)、ベラビスタマリーナ(122回、前年不明)、佐世保(108回、24回増)、石垣(107回、22回減)、鹿児島(100回、8回減)などと続いている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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