米国でボットによる買い占めを禁止する法案が提出

2018年12月1日 15:31

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記事提供元:スラド

headless曰く、 オンラインストアでの人気商品買い占めを禁ずる「グリンチボット禁止法(Stopping Grinch Bots Act of 2018)」が米連邦議会に提案された(プレスリリースSoftpediaH.R.7160S.3639)。

 提案者の一人、チャック・シューマー上院議員(ニューヨーク州選出)は昨年、転売目的で人気のおもちゃを買い占めるのに使われるボットをクリスマス嫌いのグリンチになぞらえ、「グリンチボットにクリスマスを盗ませたり、ニューヨーカーの財布から金を盗ませたりしてはならない」と述べ、対策を小売業界団体に要請していた。

 法案にはこれを踏まえた呼称が付けられているが、対象はおもちゃに限定されず、オンラインストアが設定した販売個数の制限を迂回する行為と、それにより取得した商品の転売を禁じる内容となっている。ただし、調査・研究目的に限り、制限を迂回するソフトウェアの作成・使用が認められる。

 法案の正式名称は「(A bill)to prohibit the circumvention of control measures used by Internet retailers to ensure equitable consumer access to products、and for other purposes」となっており、上院・下院それぞれ同じ内容の法案が提出されている。ただし、短い名前として「Stopping Grinch Bots Act of 2018」が指定されているのは下院の法案のみだ。

 米国ではボットによるチケットの大量購入・転売を禁ずる法律「Better Online Ticket Sales Act of 2016(BOTS Act)」が2016年に成立しているが、グリンチボット禁止法はBOTS Actのオンライン小売サイト版になるとのことだ。

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