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インフルエンサー活用、インバウンド広報で「効果あり」 自治体等で
D2Cが企業・自治体におけるインフルエンサーマーケティングに関する調査を実施[写真拡大]
観光庁の発表によれば、9月の訪日観光客の数は前年同月と比べ12万人の減少で5年8ヶ月ぶりの減少となった。宮城県では訪日客をターゲットとした新施設の来客数が期待を下回り、県が広報を強化するとの報道も出ている。これまで好調であったインバウンドもこのところ足踏み状態が見られ、自治体や関連企業では再度プロモーションの強化を図っているところが多いようだ。
こうした動きに関連し、マーケティング業のD2Cが同業のGushcloud Japanと共同で日本の企業・自治体における「インフルエンサーマーケティングに関する調査」を実施し、19日にその集計結果を公表している。調査対象は日本の企業や自治体のマーケティング担当1569名である。
インフルエンサーマーケティングとはインフルエンサー(影響力のある人物)を利用したマーケティングのことで、インフルエンサーの代表といえば芸能人などであろうが、近年ではネットの普及によりユーチューバーやSNSでの人気者などその裾野は広がっている。
D2Cのレポートによれば、インフルエンサーマーケティングを実施したことがある企業の割合は、海外やインバウンドの担当で61.6%と6割を超えており、国内のみの担当の24%より高く、インフルエンサー利用は海外向けで効果がありそうだ。自治体等の海外担当でも31.9%と3割を超え、国内のみ担当の11.5%より多くなっている。
その効果に関する質問に対しては「とても効果があった」が12.4%、「やや効果があった」が42.3%で両者を合わせると54.7%と実施経験のある担当者の半数以上が「効果あり」としている。
インフルエンサーを利用する目的については「認知拡大」が49.6%と最も多く、「興味喚起」が45.3%、「理解促進」が36.7%の順になっており、その目的は「売り込み」ではなく、まさにインバウンド、つまり消費者の自主性を尊重した「引き込み」のための情報提供のようだ。
インフルエンサーの利用はステマ(偽装された宣伝)になる危険性もあり、もし消費者にそう判断された場合にはむしろ反感を持たれイメージダウンにもつながりかねない。現状ではこの点も十分考慮されており、効果の確認指標も「ビュー数」が52.7%と半数以上で、認知向上のレベルにとどめているようだ。
訪日客数に足踏み状態が見られるというもののアジア地域では高い水準が維持されている。次の目標は欧米地域からの引き込みだ。ネット上には欧米人に向けた東北をはじめ地方のコンテンツも増えてきているようだ。こうしたところからも企業や地方自治体の努力の様子がうかがえる。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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