中国のiPhoneユーザーは隠れ貧困者か

2018年11月25日 12:17

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記事提供元:スラド

中国の調査会社MobDataが発表した第3四半期の中国スマートフォン市場リポートでは販売台数や地域別傾向、機種変更、ブランド変更といったデータに加え、中国市場トップ5ブランドの典型的なユーザー像を取り上げている(MobDataのニュース記事South China Morning Postの記事リポート: PDF)。

それによると、シェア1位のAppleのユーザー像は18~34歳の未婚女性で、学歴は高卒(それ以下含む)または大卒、月収3,000人民元(約49,000円、以降「元」と表記)未満の隠れ貧困者だという。一方、2位のHuaweiユーザーは25~34歳の既婚男性で、短大卒または大卒、月収5,000~20,000元(約81,000~325,000円)の高収入ビジネスパーソンとなっている。

3位のOppoとVivoはいずれも25~34歳、月収3,000~10,000元の主婦だが、Oppoユーザーが短大卒なのに対し、Vivoユーザーは高卒またはそれ以下。5位のXiaomiユーザーは25~34歳で大卒の既婚男性、月収は5,000~10,000元の初級ホワイトカラーとのこと。
ただし、この分析には少し問題があるようだ。Appleユーザーは18歳未満が19.9%で他ブランド(Huaweiは5.3%、あとは10%前後)よりも圧倒的に多い。そのため、学歴で高卒またはそれ以下が多い(33.9%)なのは当然であり、学生なら月収が少なくてもおかしくはない。Appleユーザーの月収は3,000元未満が34.4%と最多だが、5,000~10,000元は28.1%、10,000~20,000元も15.0%を占めている。その結果、月収5,000~20,000元の占める割合ではOppoやVivoのユーザーよりも多くなっている。

Huaweiユーザーは25~34歳が54.6%と突出しており、既婚者は72.8%を占める。そのため、月収では5,000~20,000元が69.0%を占める一方、スマートフォン購入にあてられる金額が少ない可能性もある。実際のところ、Appleの端末価格は4,000元以上が98.5%を占めるのに対し、Huaweiは4.4%。ボリュームゾーンは1,000~1,999元(32.0%)となっている。 

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