NHKドラマ「フェイクニュース」が話題に!北川景子と野元亜紀子が描いた現代ニュースの姿

2018年10月27日 16:14

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■北川景子と野木亜紀子が「フェイクニュース」でタッグ

 10月20日にNHKにて放送されたドラマ「フェイクニュース」が話題となっている。本ドラマは「西郷どん」などをはじめ数々の作品に出演する北川景子が主演を務め、さらに脚本は「逃げるは恥だが役に立つ」や「獣になれない私たち」の野木亜紀子が担当している。

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 今や多くの注目作に出演している北川景子だが、2018年だけで見ても、主演映画には、「響 -HIBIKI-」や11月に公開予定の「スマホを落としただけなのに」がある。また、脚本は「図書館戦争」、「掟上今日子の備忘録」、「重版出来!」などをあらゆるヒット作を生みだした野木亜紀子の組み合わせだけに、放送前から期待する声も多かった。

 そして、実際に放送された日はツイッターをはじめSNSで絶賛の声が広がった。「フェイクニュース」は現代人ならば誰もが見たことのあるネットニュースの現場を描き出し、他人事にはできない問題を見事に映し出した。

■「フェイクニュース」のあらすじ

 大手新聞社からネットメディアに出向してきた東雲樹(北川景子)。彼女は事実の裏付けのある内容を記事に起こし、社会に問題を投げかけることこそが「ニュース」の持つ意味だと考えていた。しかし、東雲が出向にて訪れたネットメディアを扱う会社「イーストポスト」は、記事のPV数だけを重視しており、内容の正確性は二の次だった。

 鬱々としたものを感じながら仕事に準ずる東雲だったが、編集長の宇佐美寛治(新井浩文)から鶴亀食品が作るインスタント食品に青虫が混入した事件を取材するように命じられる。どうせデマと思いながらも、樹はSNSに青虫混入の写真を投稿した「木から落ちない日本猿(光石研)」に取材を行う。写真について話を聞くとさまざまな矛盾点が浮き彫りになり、樹はこの事件に何か隠されていることを感じ取る。

 しかし、青虫混入事件はSNSにて一気に拡散され、鶴亀食品には、誹謗中傷の電話やサイトへの書き込みが行われていく。さらに、鶴亀食品の大元の会社であるテイショーフーズにまで被害はおよんでいく。そこで、樹は今回の事件がデマであることを記事にするも、編集長の意向でタイトルはインパクトのあるものに差し替えられる。その内容が「木から落ちない日本猿」の逆鱗に触れ、次第に企業を巻き込む事態に発展していく。

■現代人なら誰もが当事者になる可能性がある「フェイクニュース」

 ドラマ「フェイクニュース」は、2018年の現代ならば、誰もが目にしたことのあるインターネット記事を題材にしている。PV至上主義によって裏付けのないニュースが飛び交い、さらにそれによって引き起こされる事件に翻弄されながらも隠された真実を暴き出そうとする樹の姿が凛々しい内容となっている。

 現代は同ドラマのように誰もがフェイクニュースを受ける側でもあれば、発信する側にもなれる時代だ。そのリアルな現代人の発信者・受信者の姿を「フェイクニュース」では同時に描いており、非常に興味深い作品ともなっている。今後はさらに情報リテラシーが重要になってくることもあり、個人的にはぜひ一度見ておいてほしい作品となっている。

 土曜ドラマ「フェイクニュース」後編は10月27日(土)21時からNHK総合にて放送予定。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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