9月の三大都市圏の派遣時給、上昇傾向が続く エンジャパン調査

2018年10月19日 16:41

印刷

 エンジャパンの発表によると、三大都市圏の派遣社員の時給が上昇傾向にあることが分かった。また、長く下落傾向にあった関西エリアでは、2016年10月以来の前年同月比プラスとなったことも分かった。

【こちらも】最低賃金改定で9月のバイト平均時給上昇、関東は1103円に パーソルキャリア調査

■前年同月比4カ月連続プラス、前月比5カ月連続プラス

 18日、エンジャパンが運営する「エン派遣」が2018年9月の「三大都市圏の募集時平均時給レポート」を発表した。三大都市圏の平均時給は1,554円で、前年同月比44円(2.9%)増となり、4カ月連続で前年同月比プラス。また4月から5カ月連続で上昇しており、直近で高額時給だった2016年3月の1,568円や9月の1,571円に迫るレベルになっている。

■看護師・准看護士が16.3%増

 前年から大きく上昇した職種では、金融(銀行)事務(9月時給:1,531円、前年同月比:6.7%増、以下同じ)、金融(証券)事務(1,633円、5.5%増)、WEBデザイナー(1,907円、8.8%増)、WEBディレクター(1,975円、7.2%増)、制御系SE(2,246円、6.2%増)、テスト・評価(1,803円、8.8%増)、ハード系設計(1,965円、7.2%増)、技術系の研究開発関連(1,812円、8.7%増)、看護師・准看護士(1,509円、16.3%増)、軽作業(1,130円、7.7%増)、インストラクター・講師・教師(1,716円、7.5%増)などがある。反対に前年から下落した職種は、事務的軽作業(1,120円、4.8%減)、旅行関連(1,392円、2.3%減)、デザイナー(住宅・インテリア)(1,479円、5.2%減)など。

■関東エリアも前年同月比4カ月連続プラス

 関東エリアの平均時給は1,598円で、前年同月比35円(2.2%)増となり、4カ月連続で前年同月比プラスだった。前年から大きく上昇した職種では、WEBデザイナー(1,951円、8.1%増)、制御系SE(2,409円、9.0%増)、テスト・評価(1,869円、9.8%増)、治験関連(1,968円、6.0%)、インストラクター・講師・教師(1,742円、6.5%増)などがある。下落した職種は、事務的軽作業(1,115円、5.8%減)、医療・介護系の研究開発関連(1,522円、4.9%減)など。

■東海エリアではWEB技術者、軽作業、ドライバーが上昇

 東海エリアの平均時給は1,336円で、前年同月比17円(1.3%)増となり、2カ月連続で前年同月比プラスだった。前年から大きく上昇した職種では、企画・マーケティング(1,510円、5.1%増)、金融(銀行)事務(1,359円、6.0%増)、通訳・翻訳(1,628円、7.3%増)、事務的軽作業(1,245円、8.4%増)、デモンストレーター・MC(1,389円、7.8%増)、WEBディレクター(1,869円、13.0%増)、Web・スマホ系SE(2,225円、13.7%増)、看護師・准看護士(1,325円、12.5%増)、軽作業(1,275円、24.0%増)、ドライバー(1,310円、16.4%増)などがある。前年から下落した職種は、金融(その他)事務(1,300円、7.1%減)、旅行関連(1,166円、6.1%減)、インストラクター・講師・教師(1,114円、35.0%減)など。

■関西エリアでは通訳・翻訳、データベース系SE、看護師・准看護士が上昇

 関西エリアの平均時給は1,330円で、前年同月比7円(0.5%)増となり、2016年10月以来の23カ月ぶりに前年同月比プラスとなった。前年から大きく上昇した職種では、広報・宣伝・IR(1,458円、9.7%増)、通訳・翻訳(1,815円、15.9%増)、営業・企画営業・ラウンダー(1,622円、7.1%増)、WEBディレクター(1,621円、8.7%増)、編集・校正・制作(1,484円、8.2%増)、データベース系SE(1,967円、26.1%増)、WEB・スマホ系SE(2,166円、11.9%増)、看護師・准看護士(1,206円、13.8%増)、軽作業(1,159円、12.9%増)、インストラクター・講師・教師(1,969円、29.1%増)などがある。前年から下落した職種は、デザイナー(住宅・インテリア)(1,359円、2.9%減)、ネットワクーエンジニア(2,026円、4.1%減)、IT系のインストラクター・講師・教師(1,465円、7.8%減)など。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連記事