JR東日本、観光新造列車「海里」デビューへ 2019年秋に

2018年10月17日 18:09

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「海里」のエクステリアデザイン。(画像: JR東日本の発表資料より)

「海里」のエクステリアデザイン。(画像: JR東日本の発表資料より)[写真拡大]

  • インテリアデザイン。上は左から1号車、2号車、下は左から3号車、4号車のイメージ。

●JR東日本新潟支社が登場させる新型観光列車

 JR東日本新潟支社は、2019年10月から開始する新潟県・庄内ディスティネーションキャンペーンに合わせて、新型観光列車「海里(かいり)」の運行を開始すると発表した。車両のデザインコンセプトは「夕日」と「親切」で、ボディーラインには夕日をイメージした赤茶色と雪をイメージした白が使われている。4両編成のディーゼルハイブリッド車両HB-E300系を利用し、定員は合計86名、日本海の景観を見ることができる座席配置に、新潟と庄内の食を提供する。

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●多様な理由に対応できる座席配置

 4両編成の車内は1号車に2人掛けのリクライニングシートを採用、2号車には4人掛けのコンパートメントを配置し、ペアでもグループでも乗車を楽しむことができる車両になっています。4人掛けのコンパートメントは、座席の転換ができるようになっており、座面を引き延ばしてフラットにすることにより、足を伸ばしてくつろぐことができる。3号車は売店とイベントスペース、4号車はダイニングカーになっており、自席ではなくダイニングカーでゆっくりと地元の食材を使った料理を楽しむことができるようになっている。

●車内の設備にもこだわり

 車内のインテリアには自然の光を多く取り入れることが可能となっており、窓も大きく作られているため、車内から四季折々の風景を楽しむことができる。新潟地区には日本海に沈むきれいな夕日を眺めることができる羽越本線や、季節によって表情が変わる出羽三山など美しい風景が多い。こうした景色を楽しむことができるように車内のデザインや座席の配置にこだわりを持たせた。

●ハイブリッド車両の投入

 今回「海里」用に改造された車両はHB-E300系という形式の車両である。この列車は既にJR東日本管内において観光気動車として採用され、エンジンや走行性能に対する信頼は高い。JR東日本新潟支社管内は直流・交流・非電化と3種類の線路があり、従来はエンジン音が大きく走行性能に劣る旧型気動車を使うか、2電源方式でコストのかかる車両を新造しなければいけなかった。しかし、今回HB-E300系を使うことで、環境に配慮し、線区やダイヤ調整の必要ない能力を持つ観光列車が生まれ、より効率的な運行が可能となった。(記事:speedbird・記事一覧を見る

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