タコの仕入れ価格が高騰、たこ焼きが高級食材の仲間入り!?

2018年10月7日 19:30

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記事提供元:エコノミックニュース

大手たこ焼きチェーンは原材料費の高騰を商品価格に転嫁せざるを得なくなった。打開策は調達先の分散、新規エリアの開拓、タコの養殖も視野に入る。あらゆる知恵を総動員してこの難局を乗り切ってほしい。

大手たこ焼きチェーンは原材料費の高騰を商品価格に転嫁せざるを得なくなった。打開策は調達先の分散、新規エリアの開拓、タコの養殖も視野に入る。あらゆる知恵を総動員してこの難局を乗り切ってほしい。[写真拡大]

庶民の味の象徴として、たこ焼きの名を挙げる人は少なくないが、そのたこ焼きが大変な危機に陥っている。原材料であるタコの仕入れ価格が世界的に高騰して、庶民の味から高級食材に変わりつつあるのだ。タコはもともと価格変動が生じやすい食材ではあるが、価格が過去最高水準に達しているため、業界もファンも肝を冷やしている。

東京都中央卸売市場が公表した市場統計情報によると、過去5年平均で、タコ1キロ当たりの価格は約900円だった。ところが2017年後半にこれが1000円に上昇し、さらに翌18年6月には1518円にまで急騰した。原材料費が上がるとどうなるか。答えは単純明快で、大手たこ焼きチェーンは原材料費の高騰を商品価格に転嫁せざるを得なくなった。例えば、築地銀だこでお馴染みのホットランドは、「たこ焼き 8個入」を550円(税込、以下同)から580円に値上げしている。物流費や人件費なども上昇していたため、値上げはやむをえなかった。たかが30円と考えるかもしれないが、たこ焼きに至っては尋常ではない。

では、タコの仕入れ価格が高騰しているのはどうしてか?理由の一つは主要産地アフリカで不漁が続いていることだが、ホットランドの広報担当者によると、タコの需要が世界中で高まっていることと、漁獲高の変動に影響されたことも挙げられるという。美味しい食材を世界の人々と分かち合い共有するのはとてもいいことだ。しかしその一方、庶民の味として親しまれているたこ焼きが高級食材に変貌するとしたら、看過できない。優れた解決方法がどこかにないものか。

 実は事業者たちはすでに動き出している。これまで一部に集中していた調達先を分散させて価格変動の影響を小さくしたり、新規エリアの開拓などを積極的に行っているのだ。また現時点では情報と技術共有の段階ではあるが、タコの養殖も行われようとしている。ホットランドは「たこ焼をハイボールと一緒に楽しめる」ハイボール酒場業態の出店を進めることで、利益率向上を目指す。

 いつまでも手の届きやすい庶民の味でいてほしい、たこ焼き。あらゆる知恵を総動員してこの難局を乗り切ってほしい。少なくとも、たこ焼きからタコが消えるような事態にならないことを願うばかりだ。(編集担当:久保田雄城)

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