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日産・リーフ協調ブレーキ制御ソフトに脆弱性(1) 『日経 xTECH』独自調査で指摘
■電動ブレーキ、つまり「回生ブレーキ」と「油圧ブレーキ」の協調ブレーキ
『日経 xTECH』が、「日産リーフ、走行中に電動ブレーキが作動しない脆弱性」と報じている。日経 xTECHの言う電動ブレーキとは、つまり「回生ブレーキ」と「油圧ブレーキ」で構成される「協調ブレーキ」を指しているようだ。HVやEVでは、減速時に「惰性で発電してバッテリーに充電する」方式が通常だ。それは、電気を出来るだけ温存して、航続距離を延ばしたりできるからだ。現在のリチウムイオン電池では、実用に十分な電気を蓄えていられるほどの容量にすると、重量がかさんで積載できない問題がある。
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そのためEVやEVなどでは、バッテリー重量を軽くするためと省エネのため、減速場面の惰性を利用して、モーターを発電機としてエネルギーを回生するシステムを搭載している。このとき、発電機となったモーターは「抵抗として」働く。つまり、ブレーキとなるのだ。この回生ブレーキと油圧式ブレーキを組み合わせて、HV・EVなどの車両はブレーキを構成している。それが、「協調ブレーキ」と呼ばれるものだ。
トヨタ・プリウスのときからこのシステムが実用化されてきた。プリウスの場合、アクセルを離すと、ガソリン車の「エンジンブレーキ」と同様のフィーリングに合わせる努力がなされており、回生ブレーキを最大に機能させようとはしていない。それは、エンジン車からの乗り換えでも、違和感のない運転感覚を得ようとしているのだ。
一方、国内唯一のEVである日産・リーフでは、「eペダル」と称して、回生ブレーキの効率を上げる努力がなされている。プリウスとは違って、1回充電での航続距離を伸ばすためか、エネルギー回生を最優先として「eペダル」を推奨している。しかし、「回生ブレーキ」は常に一定の効きを示すことが出来ず、バッテリーが満充電の場合などは利きがが悪くなる。そのため、ガソリン車と同じシステムの油圧ブレーキで不足分を補うようにしているのが「協調ブレーキ」だ。また、速度が落ちてくると回生ブレーキは効かなくなるので、停止するためには油圧ブレーキが補助しなければならない。
その日産・リーフで、走行中の「eペダル」(電動ブレーキ機能すなわち、協調ブレーキ)でソフトウエアに脆弱性があることが、日経 xTECHの調べで分かったようだ。脆弱性とはいかなることか?詳細は分からないが、遠くから制御プログラムに侵入してコントロールはできないので「安全性に問題はない」と日産は言っている。日経 xTECHは、実際に車に乗り込んで調査しているようだ。ネットなどから侵入して制御プログラムを停止することはできないし、「回生ブレーキ」を停止できても油圧ブレーキは効くとのことだ。
次は、メーカーの責任のありようを考えてみよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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