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7月27日は"スイカ"の日 熱中症予防に最適の食べるスポーツドリンク
7月27日はスイカの日。スイカの縞模様が綱に見えることから、7227を「夏の綱」と読み記念日となっている。実はこのスイカ、今年の殺人的猛暑の中で熱中症予防に最適の果物だった。水分はもちろん、糖分、カリウム・カルシウム・マグネシウム等のミネラルも含まれ、塩をかけて食べると、まさにスポーツドリンクそのもの。
■熱中症の猛威
23日、埼玉県熊谷市で最高気温が摂氏41.1度を記録し、2013年の高知県四万十市の41度を上回り観測史上最高気温。また総務省消防庁は16~22日の1週間に搬送された熱中症患者が全国で2万2,647人(速報値)になったと発表。1週間の搬送人数としては2008年の調査開始以降、過去最多を記録した。
このような殺人的猛暑の中で熱中症対策が重要になって来ているが、水分と塩分を取るために代表的なものとして、スポーツドリンクや経口補水液を飲む人が増えている。
しかし、夏の定番果物と言えばスイカ。縁側に座って、たらいに張った冷たい井戸水に浮かべたスイカを楽しむのが日本の風物詩だった。実はこのスイカが熱中対策に最適の食べるスポーツドリンクだったのだ。
■スイカの原産地と栄養成分
スイカの原産地は、アフリカ中部の砂漠地帯や南部のカラハリ砂漠と考えられており、約4000年前から栽培され、その後インドからシルクロードを経て中国へと広がり、日本には17世紀にもたらされたと言われている(農畜産業振興機構)。
その栄養成分は赤肉スイカの場合100グラム当たり、水分89.6グラム、カリウム120ミリグラム、カルシウム4ミリグラム、マグネシウム11ミリグラム(五訂日本食品標準成分表)となっていて、塩をふれば成分としては熱中症予防に最適。
またカリウムは果肉や種子に多く含まれ、疲労回復や利尿作用があるとされ、夏の暑さで衰えた身体に優しく、夏バテに効果がある食材の1つ。
血流状態を改善してくれるシトルリンというアミノ酸、新陳代謝を促すビタミンA、活性酸素を除去すすリコピン、メラニン色素の形成を押さえるビタミンCも含まれており、夏にぴったりの栄養源なのである。
宮崎市青島海水浴場ではビーチでの熱中症予防のために、「スイカの日」の27日に「給スイカステーション」が登場、海水浴客にスイカ1500食が無料で振る舞われた。
■消費量が減少を続けているスイカ
総務省家計調査によると、「すいか」の購入数量(グラム)は2013年から2017年の5年間で4,132グラムから3,803グラムに減少している。以前は夏の果物と言えばスイカであったが、最近では果物全体の消費減と輸入果物などの多様化の影響で、家庭ではあまり食べられなくなってきている。
※スイカの年間購入数量(2人以上の世帯:グラム) 総務省家計調査
2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
4,132 4,174 4,033 3,883 3,803
■再び注目されるか、スイカ
消費量が減少してきているスイカ。しかし、これからも毎年起きると予測される猛暑と熱中症の危険。水やスポーツドリンク、経口保水液で対処するばかりではなく、夏にぴったりの栄養成分を備え、その上甘くておいしく、夏バテにも効果があるスイカ。
昔は夏の果物の王様だったスイカが、日本の猛暑の夏に再び脚光を浴びるかもしれない。熱中症予防を兼ねた夏の一息に、舌も体も喜ぶスイートタイムである。
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