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無借金EC企業「エニグモ」の次の施策
エニグモは、服飾品主体の内外向け通販サイト「BUYMA(バイマ)」を展開している。日本未入荷品や海外限定モデルも総合的に取り扱っている。一時の低迷期を潜り抜け、四季報業績欄の見出しを借用すれば【復調】トレンド。今1月期も「12.1%増収、2.1%営業増益、83.8%最終増益」計画で立ち上がり、開示済みの第1四半期の進捗率は「24%、27%、28%」と上々。
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2004年の設立だが、伸長を支えた収益構造が特徴的。前記した商品構成に起因すると捉えられるが、サイトへの出品会員者からの「成約手数料:売却価格の5-7%」と「購入会員者からの決済手数料:買値の5%」の課金両輪体制が執られた点に求められる。
購入会員数は設立10年後の14年10月末時点で200万人を一気に突破、アクティブ会員数も約51万4,000人までに至った。そしてその後も順調に増加。前期末で500万人にリーチをかける(498万7,585人)状況になっている。
伸びるには、それだけの理由がある。要約すると以下の様な具合である。
「内外5,800以上という幅広いブランドの商品が販売対象となっている」
「海外商品は、世界114カ国に配置されたパーソナルショッパー(バイヤー)が直接購入。それゆえに“割安”」
「リアル店舗でもサイト上でも見つからない稀な商品は、各国のパーソナルショッパー(約6万3,000人)に直接リクエストする体制が整備されており購入が可能」
「英語版サイトの設営・浸透」
「例えば偽造品などに対する、あんしん補償制度が充実」
打つべき手は打っているというわけだが、「復調」基調にあってさらに顧客獲得策にも積極的姿勢を見せている。バイマサイトにAIやビッグデータを活用し「売り上げ増」を図る態勢を導入している。そして海外戦略の深耕である。アナリストは「エニグモは無借金企業。その上で36億円余の利益剰余金を有している。かつFCF39億円近い。一時収益に陰りが出た時には“資金”を前向きに使いきれなかったが復調期のいまはそうした力を活かすことができる。香港・韓国などのアジアエリア、中東エリアの認識度を深耕する策を執ってこよう」と、今後を展望した。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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