再び島流しとなる吉之助の運命は!?「西郷どん」24話レビュー

2018年6月26日 08:11

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■再び島流しにあってしまう24話

 NHKの大河ドラマ「西郷どん」の第24話が6月24日に放送された。薩摩藩出身の志士同士が切り合うことになった「寺子屋騒動」が起こる中、再び表舞台から退場させられる西郷吉之助。過酷な出来事が続くが、本物の革命家として覚醒するのはいつになるのだろうか。

【前回は】悲しき同郷同士の切り合いに涙・・・「西郷どん」23話レビュー

■吉之助を追いやって得意になる久光、しかし……

 島津久光(青木祟高)の命令に背いたため、徳之島への島流しが決定した吉之助(鈴木亮平)。以前の大島以上の厳しい刑が科せられることになるも、いつもの調子で島の生活に溶け込もうとしていた。その中で大島で暮らしていたとぅま(二階堂ふみ)が吉之助との間にできた子どもを連れてくることで、心に余裕が生まれる。

 その一方、寺子屋騒動を収束させることで幕府への発言力が強まった久光。得意となった彼は徳川家茂に対して意見を述べることもできるようになり、ついに一橋慶喜(松田翔太)を将軍後継人として指名した。兄の斉彬が成しえなかった夢に近づき、いよいよ慶喜に謁見することになる。

 しかし、慶喜は久光の言葉を一蹴する。久光が行おうとすることはすべて斉彬の真似事であり、久光ではできないと断言する。そして、自分と話がしたければ「西郷を連れてこい」と言ってその場を後にしてしまう。その言葉に怒りを隠せない久光だったが、同席していた一蔵(瑛太)はまた何か考え始めるのだった。

■さらに刑が重くなる吉之助

 危険を冒してまで吉之助の元にやってきたとぅまだったが、彼らの元に薩摩の役人がやってくる。彼らは吉之助に対して沖永良部島へ移動することを命令する。久光は慶喜から受けた屈辱を、彼への島流しによって晴らそうとしたのだった。とぅまはもちろん反論したが、吉之助は当然のように命令を受け入れて沖永良部島へ向かうのだった。

 沖永良部島では4畳ほどの牢へ投獄され、役人に見張られる日々が続くことになる。その中でたまにやってくる文だけが本州の出来事や一蔵の動向を知る鍵だった。しかし、その内容を同じく島流しにあった川口雪篷から「友などいつか裏切る」と言われるも、彼は頑なに一蔵のことを信じるのだった。しかし、いつまで経っても一蔵たちが迎えに来ることはなく、そのまま牢の中で倒れてしまうのだった‐。

 どこまでも過酷な状況が続く吉之助。未だに学校の教育などで知られる西郷隆盛像に結びつく姿は見れないが、彼がどのように成長するのか期待したいところだ。

 「西郷どん」は毎週日曜日20時からNHKにて放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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