KDDIなど、量産遠隔操作ロボットのプロトタイプ「MODEL H」を開発

2018年5月30日 21:41

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MODEL H。(画像:KDDI発表資料より)

MODEL H。(画像:KDDI発表資料より)[写真拡大]

 KDDIらの共同開発により、テレイグジスタンス技術を活用したロボットが開発された。その名は「MODEL H」。量産を視野に入れた、遠隔操作ロボットのプロトタイプである。

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 まずテレイグジスタンス技術とは何かについて説明しよう。それは1980年に日本で初めて提唱された概念で、「遠隔のロボットを自分の分身として利用し、人間を時空の制約から解放する」ことを志向するというものだ。

 具体的には、遠隔に置かれたロボットのセンサ情報を操作者(オペレーター)が受け取りながらロボットを制御することにより、遠隔におけるタスクをロボットに実行させる、マスター・スレーブ型のロボットシステムの発展形態ということになる。

 人間型ロボットメカニズム、制御、視覚、聴覚、触覚のセンシング、人間の運動計測、人間への視覚、聴覚、触覚提示、データ伝送など、ロボット工学、バーチャルリアリティ、通信、ヒューマンインタフェース、認知心理学などの、多岐にわたる知識、技術、ノウハウがその基盤となる。

 さて、MODEL Hである。具体的な開発主体は、KDDI、Telexistenceの両社だ。KDDIは言うまでもなく通信事業を主体に手がける企業であり、Telexistence社はロボティクス関連技術を扱う企業である。通信とロボティクスの融合によって各産業の高度化を主導していくというビジョンの上に、MODEL Hも開発された。

 なお、両社は2018年夏頃、テレイグジスタンス技術を活用したロボットの遠隔操作体験を一般の顧客にも体験できるようにするイベントを実施する予定であるという。

 まだ具体的なことは詰まっていないようだが、小笠原返還50周年記念事業の一環にも位置づけられるとのことで、小笠原旅行のロボット体験というものを検討中であるとのことだ。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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