Chrome 66、HTML5ゲームの音が出ない問題が発生

2018年5月14日 16:18

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記事提供元:スラド

Googleが4月にリリースしたChrome 66では音声付きメディアの自動再生が制限されているが、この変更によりHTML5ゲームやアートプロジェクトで音が出なくなる問題が発生しているようだ(VentureBeatの記事Ars Technicaの記事The Daily Dotの記事)。

原因となっているのは、Web Audio APIのAudioContextオブジェクトの扱いが変更されたことだ。Chrome 66では自動再生が許可されている場合を除き、ユーザーが何らかの操作をしない限り音声再生がブロックされる。Web Audio APIを使用する場合、ページ読み込み時にAudioContextオブジェクトを作成すると、ユーザーの操作後にresume()メソッドを実行しなければ音声は再生されない。

しかし、このような処理を入れなければWeb標準に違反するわけではなく、これまでは他にそうすべき理由も特になかった。修正そのものが難しいわけではないが、外部のゲームエンジンを使用している場合など、必ずしも該当部分のソースコードを自分で変更できるとは限らない。既に開発が止まっているゲームもある。その結果、多くのゲームで音が出ないことになった。

Googleでは昨年からこの問題を告知して対策を紹介していたと説明しているが、実際にWeb Audioの項目が追加されたのは今年に入ってからだ。項目追加について積極的に告知していた様子はない。なお、「chrome://flags/#autoplay-policy」のオプションを変更すれば、音声付きメディアの自動再生制限を無効化することは可能だ。

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