日本ハム、新球場候補地として北海道北広島市を選定

2018年3月28日 06:50

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北海道日本ハムファイターズは、日本ハムおよび電通と3社共同出資で、新球場構想を推進する「北海道ボールパーク」を設立し、27日に札幌市内で記者会見を開催した。(写真: 北海道日本ハムファイターズの発表資料より)

北海道日本ハムファイターズは、日本ハムおよび電通と3社共同出資で、新球場構想を推進する「北海道ボールパーク」を設立し、27日に札幌市内で記者会見を開催した。(写真: 北海道日本ハムファイターズの発表資料より)[写真拡大]

 ここしばらく話題となっていたプロ野球団北海道日本ハムファイターズの本拠地球場移転構想であるが、3月26日に運営主体である日本ハムが、新球場建設予定の候補地を、北海道北広島市のきたひろしま総合運動公園に決めたことで、波紋が広がっている。

 今後、新球場の設計をし、北広島本拠地構想が現実的に実現可能であるかどうか検証を行っていくとしており、現時点では、新球場の建設について建設することになると決定したわけではない。

 北広島は札幌市の東隣にある市である。1884年に広島県からの移民が開拓したことでこの名があり、現在の総人口は約6万人。

 交通アクセスの面では、JR北海道の路線で見た場合、新千歳空港駅と札幌駅を結ぶ千歳線の途中に北広島駅が存在する。現時点では市内にほかに駅はない。

 札幌駅から北広島駅まで、各駅停車で向かった場合25分ほど。新千歳空港からでもやはりだいたい同じくらいである。なお、快速も停車する。

 北広島駅から新球場建設予定地までは1.5キロメートルほどの距離であり、だいたい大人の足で20分程度であるが、現時点ではバス路線などはない。

 JR千歳線に北広島駅よりも現地に近い新駅を造るという構想も提示されている(※あくまでも構想である)が、バス路線を新設する方が遥かに現実的ではないか、との観測が強い。仮に駅だけ作っても、ダイヤなどの大規模な再編成も行わなければ北広島―札幌駅間の運送能力ではプロ野球場の観客を収容しきれないからだ。

 札幌ドームの3倍を超える5,000台規模の駐車場を設置できるだけの用地があるなど、乗用車やバスの利用を前提とする形にはそう無理はない。鉄道にしても、小樽などからの乗り換えが必要なくなるというメリットもある。

 そもそも、現在の札幌ドームの札幌中心部からのアクセスがあまりよくないという問題が話の前提であるので、市境を挟むとはいえ必ずしもアクセスが悪くなるわけではないのである。とはいえ、最終的にどうインフラ整備を落ち着ける構想とするのか、まずはそこが問題だろう。今後の議論を注視していきたい。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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