関連記事
世界初、カード不要のスマホ向けクレジット決済システム「.pay」開始へ
「.pay」の組み込みイメージ。(画像: 両社の発表資料より)[写真拡大]
NTTデータは13日、東急電鉄と共に世界初のスマートフォン向け決済システム「ドットペイ(.pay)」の提供を4月から開始すると発表した。ドットペイは企業や店舗の販促アプリに組み込んで利用する。スマホ1台あればクレジットカードを使わずとも、実際の店舗でそのアプリを使って決済を行えるようになる。
【こちらも】スマホ決済を利用はスマホ所有者の2割
ドットペイ利用までの手続きは簡単だ。アプリをダウンロードして必要情報を入力したら、最短の場合1分で審査は終了。入会の手続きが滞りなく済めば、即日発行される。そして決済は店頭に用意されたタブレットなどのQRコードを読み取ることで完了する。
実店舗にてドットペイを用いて決済すると通常のクレジットカード利用時と同じように、指定の銀行口座から料金が引き落とされる。決済にはNTTデータが提供する日本最大のカード決済ネットワークを活用しており、クレジット番号は非表示なので安心感は高い。買い物が終わった後、決済履歴の確認も即座に可能だ。
個人情報を各所に登録する必要なく、スマホ1台で各社、各店舗のクレジット決済を行えれば、買い物の度にカードを使い分ける手間はなくなり、手持ちのカード数も減る。ポイント、割引などの特典を受け忘れることなく、それらを利用しながらスムーズに決済ができる点も魅力的だ。
企業は独自のクレジット会員組織から得た顧客データや決済データを基にした販売促進やプロモーション等のマーケティング施策を実行できるようになる。ポイントやクーポン、キャンペーンなどの特典設計、付与も、顧客のニーズを把握しながら柔軟に行える。
従来はクレジット会社が大企業にクレジット機能を提供し、各企業が独自の自社サービス付きクレジットカードを発行するケースが主だった。コスト負担を懸念材料とする中小企業や規模の小さい店舗にとって、大企業と同様の方法をとるのは難しい。そのためクレジット機能やその会員組織を通したマーケティングを十分に行うことは中々できなかった。
しかしより低コストなドットペイなら事情は大きく変わってくる。NTTデータと東急電鉄はこのシステムによって日本の決済手段を発展させるべく、日本全国の商業施設や外食業界、コンビニ、スーパー、ポイント事業者などに今後提供していく予定だ。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る)
スポンサードリンク