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独ベルリンの連邦地裁、Facebookによるユーザーデータの扱いは違法
headless曰く、 ドイツ・ベルリンの連邦地裁が、Facebookはドイツのデータ保護法に違反しているとの判断を示したそうだ。この裁判はドイツの消費者団体連合vzbvがFacebookを訴えていたもので、判決は1月下旬に出されているが、12日になってvzbvが発表した(プレスリリース: ドイツ語版、英語版PDF、Guardian、裁判所文書PDF)。
裁判の争点はFacebookによるユーザーデータの収集と利用に関するものだ。判事は、デフォルトで送信が許可されているプライバシーオプションの5項目や、利用規約でFacebookによるユーザーデータ利用を規定する条項などの8条項について、ユーザーによる明確な合意を得たとはみなされないと判断。また、実名使用の強制について、Facebookによる実名データの利用をひそかに認めさせるもので、違法行為にあたると判断を示したという。
一方、Facebookがユーザーデータを対価として受け取っているのにもかかわらず、無料で使用できると宣伝するのはミスリーディングだとするvzbvの主張については、無形の対価をコストとみなすことはできず、無料だという宣伝は合法との判断が示されたとのこと。このほか、Facebookのプライバシーポリシーが約款にあたるとの主張なども却下されたといい、vzbvは認められなかった主張について上訴する考えを示している。
これに対しFacebookでは上訴する考えを示しつつ、同社のガイドラインが明確でわかりやすく、提供するサービスがすべて法規に従うよう改善を進めているといった声明を出したとのこと。Facebookは判決の翌週、EUの一般データ保護規則(GDPR)に準拠するためのツールを発表している。
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