ソフトバンク、ドローン活用したスマート農業の実証実験 北海道帯広で

2017年12月28日 14:09

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「OPTiM Hawk」を活用した広範囲空撮イメージ(写真: ソフトバンクの発表資料より)

「OPTiM Hawk」を活用した広範囲空撮イメージ(写真: ソフトバンクの発表資料より)[写真拡大]

  • 「Agri Field Manager」での生育管理イメージ

 ソフトバンクは25日、オプティムとドローンをはじめとするスマート農業ソリューションの実証実験を12月から開始したことを発表した。

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 今回の実証実験では、北海道帯広市内で栽培されている秋まき小麦について、帯広市清川エリアにてドローンを用いた空撮による地域全体の生育分析を実施する。また火ノ川農場では、圃場(ほじょう)情報管理サービスを用いて湿度や土壌温度などを分析、さらにドローンや農業従事者の記録を取りまとめるなど統合された作物の生育管理に取り組むとしている。

 この実証実験は、ソフトバンクが実施している「第2回 SoftBank Innovation Program(ソフトバンクイノベーションプログラム)」にて選考された「ドローン×AI×農業」をテーマにした案件である。

 「SoftBank Innovation Program」は、優れたテクノロジーを持つ企業とソフトバンクのリーソースを組み合わせて、新しいビジネスを創出する取り組み。ベンチャーから大企業まで幅広く応募を受け付け、選考から開発、テストマーケティングなどを通じて商用化を目指していくという。毎回募集テーマが異なっており、今年で第3回を迎えている。

 オプティムは2000年設立のベンチャー企業として、ソフトウェア開発を軸にIoTやリモートサポート技術に取り組んできた。自社技術を用いた「スマート農業」にも注力をしていたことから、今回ソフトバンクとタッグを組んだ実証実験が実現した。

 今回、帯広市清川エリアで用いられるドローンは「OPTiM Hawk」。固定翼ドローンとして、位置情報を含む画像データの収集を効率よく行えるという。また火ノ川農場では、圃場情報管理サービス「Agri Field Manager」を活用、農作物の映像や画像をAIが分析することで病害虫の検知や発生予測が実現するという。さらに農作業記録サービス「Agri Assistant」を用いて、作物の生育過程の記録も行うとしている。

 ソフトバンクは自社でも4Kカメラ搭載のドローンを発売するなど、全方位にて最新テクノロジーへの投資を行っている。ドローンの用途は農業という分野での活躍が最も期待されていることから、今後のスマート農業の在り方には注視していきたい。

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