パナソニック、自律移動ロボットなどを2017国際ロボット展に出展

2017年11月29日 05:50

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パナソニックブースのイメージ。(画像: パナソニックの発表資料より)

パナソニックブースのイメージ。(画像: パナソニックの発表資料より)[写真拡大]

 パナソニックは27日、11月29日から12月2日まで東京ビッグサイトで開かれる世界最大級のロボット専門展「2017国際ロボット展」に出展すると発表。製造業のみならず、農業といった第一次産業、サービス業の第三次産業など、あらゆる産業に寄与するロボットを公開する。

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 出展内容は下記の通り。

■自律搬送ロボットシステム HOSPI(ホスピー)

 医療現場における薬剤や検体の搬送業務を代行するロボット。あらかじめ記憶した地図情報に基づいて自動走行するが、従来は必要だったロボット用走行経路の整備およびガイドが不要に。高感度な障害物検知センサによる状況に応じたスピードの加減、進路変更が可能。またエレベーターの利用もできる。

 2017年1月にはサービスの範囲拡大を目指し、空港、ホテル内での実証実験を実施。空港内ラウンジでの食事後の下げ膳、ホテルロビーでのドリンクサービスに活用された。

■ロボット電動車いす WHILL NEXT(開発中)

 車いすで移動する人の利便性を高める、自律移動型の車いす。バスや車の到着口にて専用アプリから呼び出すと自動で迎えに現れ、チェックインカウンターまで連れていってくれる。人や障害物にもぶつかることなく、また複数の車いすが追従して走行することも可能。乗った人の指示で移動できるよう開発を進めている。

■三次元距離センサ 3D LiDAR(開発中)

 自律移動ロボットの安定走行に貢献する、広範囲の三次元距離計測センサ。路面の凹凸状態や障害物を正確に検知し、人が多い施設内や屋外を走る自律移動ロボットの眼となる。自動搬送機や宅配ロボット、フォークリフト、農業機械、建設機械などへの活用がその用途として想定されている。

 そのほか収穫ロボット(開発中)、非接触給電ユニット(開発中)、ロボット安全設計支援・試験評価サービスを出展予定だ。

 これまで工場のライン作業などにて主に活用されてきたロボットは、サービスや介護、医療、農業、インフラ、災害対応、建設などより広い分野での活躍を期待されるようになった。背景には高齢者の増加や生産労働人口の減少といった社会課題がある。

 政府はそれらの課題を解決すべく、ロボット産業の発展と育成に力を注いでいる。パナソニックも日本を代表する企業として、新たなロボティクスソリューションを提案し続けていくという。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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