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超モノづくり部品大賞2017、大賞は日本電産シンポ「超偏平アクチュエータ」
「超偏平アクチュエータ」(写真:日本電産発表資料より)[写真拡大]
日本電産シンポは、モノづくり日本会議と日刊工業社主催の「2017年"超"モノづくり部品大賞」において、同社の「超偏平アクチュエータ」が大賞を受賞したと発表した。
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「"超"モノづくり部品大賞」は、日本のモノづくりの競争力向上を支援するため、産業・社会の発展に貢献する縁の下の力持ち的存在の部品・部材を対象に実施されている。
●"超"モノづくり部品大賞
大賞は、日本電産シンポの「超偏平アクチュエータ」が受賞。福祉介護向けのロボット需要を鑑みて開発された。超高齢化社会による労働人口の減少、介護人口の増加は想定される社会課題だ。高齢者による高齢介護、要介護者の自立支援において、アシストスーツや電動車いすは一つの解になる。
介護向けのロボットでは大きなトルクが必要だ。そのためには、モーターの回転を下げてトルクを上げる減速機が必要である。波動歯車減速機とブラシレスの直流モーターを一体化させ、世界最薄の40ミリメートルを実現したという。
アシストスーツでは関節位置に使用され、薄い・軽い・コンパクトなユニットを提供でき、装着性が大幅に改善される。電動車椅子では車輪の内部に収めることが可能で、持ち運びや狭路の走行性を大幅に改善できる。
モーター容量は90~200ワット、入力電圧24ボルト、減速比50~120の組合せが可能である。
●共同議長賞
共同議長賞は、日立製作所と日立ジョンソンコントロールズ空調の「快適性を追求した家庭用エアコンの画像処理モジュール」が受賞。様々なセンサーを駆使した快適な省エネに加えて、人を認識する「暮らしカメラAI」搭載で快適性を追求。温め過ぎや冷やし過ぎを防いだ。
●理事長賞
理事長賞は、共同技研化学の「メカニカルフアイバーテープ」が受賞。アクリル系粘着剤の中に繊維を均等に分散させることで、十分な強度を実現。強度を保持するための基材なしでも、両面テープとして利用できるようになった。
この技術は、製紙産業では常識であった分散剤の横展開だ。菓子折りの包み紙などには、強度を出すために合成繊維を入れるが、分散剤が均一さを保つカギだという。
●その他
日本力賞3件、機械部品賞8件、電気・電子部品賞3件、環境関連部品賞3件、健康・バイオ・医療機器部品賞1件、生活関連部品賞4件、奨励賞9件の受賞が発表されている。(記事:小池豊・記事一覧を見る)
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