大塚家具、業績回復目指して通販サイト「Yahoo!ショッピング」に出店

2017年10月31日 06:19

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「IDC OTSUKA Yahoo!ショッピング店」のPC画面。(画像: 大塚家具の発表資料より)

「IDC OTSUKA Yahoo!ショッピング店」のPC画面。(画像: 大塚家具の発表資料より)[写真拡大]

 総合インテリア販売大手の大塚家具は30日、大手通販サイトの「Yahoo!ショッピング」に出店した。大型店の販売不振などから2017年12月期決算の業績予想を下方修正したばかりだけに、EC事業の強化で巻き返しを図りたい考え。従来の顧客層より若い世代にターゲットを絞り、顧客層を広げる狙いも透けて見える。

【EC事業を拡大】ロコンドは大塚家具の救世主になりうるか

 Yahoo!ショッピング内に置く店舗名は「IDC OTSUKA Yahoo!ショッピング店」。大塚家具のテーブルやソファー、椅子、ベッド、収納家具、敷物など、幅広いジャンルの商品を約2,000点そろえている。

 家具の配送は送料無料地域がある配送料金を特別に設定、大塚家具の倉庫から直接、購入先へ届ける。大型家具は同社の物流システムを最大限に活用し、家具配送専門のスタッフが組み立てや設置を担当する。

 さらに、Yahoo!ショッピングから大塚家具の公式サイトへリンクを張り、実際に店舗で製品の質感に触れることができるようにするとともに、インテリアの相談に応じる態勢を整えた。

 大塚家具の顧客はこれまで、40代が中心とされてきたが、Yahoo!ショッピングではより若い世代の顧客が多いほか、大塚家具の店舗がない地域にも販売できる。従来の店舗中心の販売では接点を得にくかったこれらの販売層にアプローチする狙いを持っている。

 大塚家具は2016年12月期の単独決算が45億円の最終赤字となった。東京都江東区の有明本社ショールームなど交通の利便性が劣る大型店を中心に販売が伸び悩んだためで、売上高は対前期比20%減の463億円にとどまっている。

 このため、2017年12月期を最終年度とする中期経営計画を取り下げ、EC事業の拡大や中古家具販売の強化など新たな戦略を盛り込んだ中期経営ビジョンを打ち出している。

 6月末の店舗数は21店と前期より3店増え、東京都新宿区にある旗艦店の新宿ショールームは来店客数が回復しつつあるものの、会社全体の業績回復は進んでいない。7月末には2017年12月期は6億円の黒字を見込んでいた経常損益を43億円の赤字に下方修正した。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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