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米税制改革の年内成立は困難か、10月25日のドル円為替
10月24日は早朝から北朝鮮での生物兵器開発の可能性ありという報道によって1ドル113円24銭までリスクオフとなったが、その後は反発し、ドル買いが続き23:50(すべて日本時間)には1ドル114円を突破するところまで回復した。114円台には強い売り圧力があり、なかなか上抜けできない状態である。
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24日22:45には10月製造業PMI速報値が発表され、事前予想の53.5を上回る54.5であった。さらに10月サービス業PMI速報値も55.9と事前予想の55.2を大きく上回った。しかし23:00に発表された10月リッチモンド連銀製造業指数が12と、事前予想の17を下回り、1ドル113円75銭までドルが売られることとなる。
日付が変わり25日になると、予算決議案は上院で可決されたものの、年内の税制改革成立を巡っては共和党上院議員にまだ3名の反対者がいることが判明し、先行きを懸念したリスク回避の動きが強まり、4:00ごろまでに1ドル113円55円までドルは売られた。
直後に共和党のスコット上院議員が、次期FRB議長の選出に関して、共和党内ではテイラー・スタンフォード大学教授への支持が一番多いことを表明。テイラー教授は有力候補の中では最もタカ派であり、インフレ率や経済成長率から金利目標を算出するテイラールールの生みの親である。こちらの計算方式では現状の政策金利が大幅に上昇することが見込まれることから、ドル買いの大きな材料となった。すぐにドルは1ドル114円台手前まで盛り返している。
本日は21:30より耐久財受注と除輸送用機器、23:00には新築住宅販売件数の発表がある。果たして上値の1ドル114円を大幅に突破することができるのだろうか。第2四半期のGDP速報値の発表の日も近づいてきた。こちらは苦戦することが予想されており、厳しい結果になることは織り込み済みである。やはり一番の注目は次期FRB議長と、税制改革の行方ということになりそうだ。特に次期FRB議長の指名は近日中なだけに注意が必要となるだろう。(記事:ろひもと理穂・記事一覧を見る)
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