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小国が躍進した要因は「指導者育成の強化」が大きかったという話
サッカーのロシア・ワールドカップ欧州予選で、アイスランド代表が出場を決めたというニュースがありました。アイスランドは人口が約33万5000人という小国で、その人数は新宿区の人口とほぼ同じなのだそうです。
これまでのワールドカップでは、2006年の大会に出場したトリニダード・トバゴが、人口130万人で最少国での出場でしたが、アイスランドはこの記録を塗り替えたということです。
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アイスランド代表は昨年の欧州選手権(EURO2016)でも本選に進んでいて、近年の躍進が注目されていますが、その理由として挙げられているのは、「指導者育成」に力を入れてきた成果だということでした。
アイスランドのサッカー協会に選手登録されているのは、男女合わせておよそ2万人ということで、これは世界で最も少ない国の一つだということですが、欧州連盟公認のコーチングライセンス取得率が国民500人に1人と非常に高いのだそうです。
ちなみのサッカーの母国と言われるイングランドでも、この割合は約1万人に1人の割合だということで、アイスランドがいかに指導者育成に力を入れているかということがわかります。ここで育成された優秀なコーチたちが、選手の育成年代から指導にあたっているのが近年の躍進につながっているということでした。
小さな企業や組織が大企業や大資本に対峙するためには、人材育成が重要であるという話はよく聞くことだと思います。
このアイスランドの話も、広い意味では人材育成の重要性を示しているわけですが、この「指導者育成」という点に力を注いでいるということでは、今まで言われてきた人材育成とは少し違いがあるという感じがします。
例えば企業の人材育成であれば、どんな人材に何を教えるか、どんな教え方をしていくかという「育成される側」に関する話はよくされますが、上司や先輩、場合によっては研修講師などが担う「指導者」について注目することは少ないと感じます。
企業内で成果を上げている人が必ずしも良い指導者とは限りませんし、組織の優秀なリーダー、マネージャーには多くの役割がありますから、部下育成や指導だけに注力することはできません。また、自分が指導者という立ち位置で、具体的な部下指導の仕方を学ぶ機会もそれほど多くはないでしょう。社外の研修機関や専門家などに頼っても、継続的な指導や各自の特性に合った個別指導を受けることは難しいでしょう。
ただ、このサッカーのアイスランド代表の例を見ていると、優秀な人材を育成するには、優秀な指導者がいればこそということがわかります。
特に小さな企業や組織が生き残っていくためには、人材を育てることが重要であり、優秀な人材を育てるためには、優秀な指導者も育成しなければならないということを、あらためて意識して見る必要があるのではないかと思います。
「優秀な人材」を育成するために、「優秀な指導者」が必要なのは確かなことです。
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