筑波大の研究グループ、大麻の有害性を実証と発表

2017年10月3日 15:37

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構の研究者らが、大麻草(マリファナ)の主要な幻覚成分や合成大麻「スパイス」に含まれる成分が人体に有害であることを実証したと発表した(マイナビニュース同機構の発表Scientific Reports掲載論文)。

 大麻には「カンナビノイド」と呼ばれる成分が含まれており、この成分によって時間や空間感覚の変調がもたらされたり、陶酔作用がもたらされるとされている。また、この成分を模した「合成カンナビノイド」なるものも最近では作られているという。

 研究チームらは天然由来のカンナビノイドおよび合成カンナビノイドをマウスに投与して脳波や行動の変化を観察したとのこと。その結果、これらの化合物が投与されるとただちに重篤なけいれん発作が誘発されることが確認されたという。これらは、Δ9-THCやJWH-018といった成分に由来しており、またカンナビノイド1型受容体(CB1R)の作用を抑える薬剤を投与することでこの発作を抑制できることも確認されたという。このことから、カンナビノイドがCB1Rを介してけいれん発作を誘導していることが分かったという。

 大麻は「健康被害や副作用が比較的少ない」という説もあるが、今回の研究結果はこれを否定するものだという、大麻については以前にも大麻に含まれる「カンナビノイド」が脳の神経回路を破壊することが確認されるという話があった。

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