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負傷者数百名のスペイン・カタルーニャ州独立投票、賛成が9割に
スペイン東部にあるカタルーニャ自治州の位置。[写真拡大]
スペイン中央政府の防止に向けた動きとそれに対する抵抗により数百人規模の負傷者を出しつつも強行されたスペイン・カタルーニャの独立投票において、開票が終わり、賛成票が9割にのぼったと発表された。
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この問題について、独立派は投票実施前から「賛成が可決された場合、48時間以内に独立を宣言する」としている。ただし、中央政府は「投票は憲法に違反し違法であり、無効で、独立は認めない」とする態度を崩していない。
カタルーニャ独立問題の歴史と、その根は深い。たとえば12世紀、つまりまだスペインの方はイベリア半島の制圧を完了していない頃であるが、イベリア半島東部に国が興って、アラゴン=カタルーニャ連合王国として地中海に強勢を誇ったことがある。カタルーニャにはカタルーニャ語という独自の言語もある。
また、20世紀のスペイン内戦の時にもカタルーニャ独立の動きがあったことがあるが、これはフランコによって弾圧・鎮圧されている。
直近の独立運動は、ごく最近、2010年代になってから再発したものである。背景にはカタルーニャ人のカタルーニャ人としてのナショナリズムと、大都市バルセロナを擁するカタルーニャとスペイン全体との間の経済的な軋轢があるとされる。
カタルーニャの独立に反対する中央政府は、投票を防止するため、多くの警官をカタルーニャに派遣、投票所や開票所を実力で封鎖。独立派の市民たち相手に、警棒を用いる、ゴム弾を発射するなどの暴力的な手段もとっている。
もう一つの問題として、独立反対派の動きがある。反対派ももちろんいるのだが、そもそも彼らは中央政府の意向を重んじる手前、最初から違法とされる投票には行かなかったというケースが非常に多かったという。その結果としての独立支持9割という数値であるのには若干の留意が必要である。
いずれにせよ、今後独立宣言が強行されるのか、それとも中央政府が事態を収拾するか、状況は予断を許さないといえよう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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