褐炭から水素取り出し液化して豪から日本に海上輸送 2030年の実用化目指す

2017年8月28日 21:25

印刷

記事提供元:スラド

maia曰く、 オーストラリアに豊富にある褐炭から水素を取り出し、液化して日本に海上輸送するアイデアがある(産経新聞)。

 記事で紹介されている川崎重工は宇宙開発の経験を生かし、水素液化、海上輸送、陸上輸送、水素発電といった一連の水素関連技術開発を進めているという(Kawasaki Hydrogen Road)。褐炭は埋蔵量は多いが、乾燥させると自然発火しやすく、輸送に適さない。また、水素を取り出す時に発生するCO2は、枯れかけの海底ガス田に貯留する。

 水素はセ氏マイナス253度で液化し、ステンレス製の二重構造タンクで海上輸送する。日本の港に接岸するまでのコストは1立方mあたり29.8円で、液化天然ガス(LNG)より高いが、太陽光や風力を下回るとみているらしい。水素の主な用途は水素発電らしいが、燃料電池車(FCV)にも使え、タンカー2隻体制でFCV 300万台分の水素をまかなえるという。

 2020年に1250立方mのタンクで海上輸送の実証試験を始め、2030年に商業化したいという。ところでこのアイデア、コストがどうなのというところと、また水素の貯蔵・輸送にはほかにもアイデアがあるので(アンモニア、有機ハイドライド、水素吸蔵合金)、比較してどうなんだろう。

 スラドのコメントを読む | ハードウェアセクション | テクノロジー | 電力

 関連ストーリー:
アンモニアから水素を生成して燃料とする技術が開発される 2014年07月01日
水素を液体化して貯蔵・輸送する技術 2013年08月13日
独エーオン、余った電力を水素に変換してガス管へに流すことを計画 2011年12月02日
小型で高効率の水素貯蔵・取出し装置を開発 2006年01月27日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事