ジル・サンダーの18年春夏コレクション - 白いシャツから始まる新しい物語

2017年8月18日 22:01

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記事提供元:ファッションプレス

 ジル・サンダー(Jil Sander)は、新クリエイティブディレクターに、ルーシー&ルーク・メイヤーのデザイナー夫妻を迎え、新たなステージをスタートさせた。名立たるメゾンで経験を積んできた彼らは、2018年春夏メンズコレクション・2018年ウィメンズリゾートコレクションで、メンズ・ウィメンズ同時にジル・サンダーデビューを果たした。

 彼らの目的はシンプルだ。自らのこれまでの経験をジル・サンダーというブランドに投入すること。そして、その過程でもっとも本質にあるものは何なのかを明確にすることだという。

 最初のコレクションとなる今季は、ジル・サンダーの美学を再確認するためのもの。キーアイテムには、これまでブランドの軌跡を辿ってきたベーシックアイテム、白いシャツとテーラードジャケットが選ばれた。スタンダードの崩壊―クリエーションの根底にあるものは明確だ。シャツは大きく広げ身体から離し、再構築が繰り返されている。ウィメンズのシャツはポンチョ型に変形させ、メンズのシャツは、ノーカラースタイルやロング丈など、中世的な要素を含ませてシルエットで遊ばせた。

 デコラティブなディテールは意図的に投入。カラーブロックのスパンコールは、胸元にたっぷりと。ハンドクラフトを示唆するレザーの結び目、身体の柔らかさを強調させるキルトのコルセットベルト。また、見覚えのあるジル・サンダー太めのロゴは、薄いナイロン地のTシャツに浮かび上がり、ポップにブランドの過去と未来を繋ぐ。

 ファーストシーズンを終えて、「私たち二人、ともに個人的にもジル・サンダーへの深い愛情をもっています。私たちのヴィジョンは、出来る限り深く根ざす、前進する気持ちです。」とルークはコメント。ルーシーと共に、新生ジル・サンダーを引っ張っていく意気込みを熱く語っている。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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