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【株式評論家の視点】一正蒲鉾は「うなる美味しさうな次郎」が好調、今6月期会社計画はやや保守的
一正蒲鉾<2904>(東1)は、1965年(昭和40年)の創業以来、「お客さまに愛される味づくり」に尽力し、練り製品業界のトップクラスのシェアを獲得、カニかまではシェアトップとなっている。かまぼこ・伊達巻、風味かまぼこ、ちくわ、なると・はんぺん、さつま揚げ、おでん、かまぼこ屋さんの元気なスナックのカリッこシリーズ、デザート等の通常商品のほか、減塩商品、お弁当商品を販売している。
水産練製品・惣菜事業では、顧客中心の考え方を徹底し、健康・美味しさを更に追求した商品開発により、競争優位性と収益の確保に尽力している。きのこ事業では、一層のコストダウンの推進と生産性向上に対する取り組みを強化する一方で、技術開発の研究にも取り組み、新規の顧客開拓や販売促進強化を図っている。海外連結子会社では、まいたけの認知度をあげるためにプロモーションの継続実施を行いながら、販売ネットワークを確立し、新規の顧客の開拓と既存の顧客との深耕を推進している。運送事業では、顧客の物流方針や輸送ニーズに対応するとともに、安全をすべてにおいて優先し、輸送体制の更なる効率化と収益の確保に尽力している。倉庫事業では、新規寄託物の開拓を推進するとともに、より一層効率的な保管管理体制を構築することにより、収益の確保に尽力している。
前2017年6月期業績実績は、売上高347億8500万円(前期比0.7%減)、営業利益13億3100万円(同66.8%増)、経常利益15億2600万円(同3.1倍)、純利益8億4600万円(同3.4倍)に着地。うなぎの蒲焼きをイメージした練り物商品「うなる美味しさうな次郎」、新しい食素材の「サラダフィッシュ」の発売は好調だったが、残暑が長引いたことによりおでん商材である「揚物」・「竹輪」商品群が軟調に推移したため減収も、為替の影響等もあり原材料やエネルギーコストが低減したことに加え、効率化・合理化などのコスト削減が奏功し、大幅増益だった。
今18年6月期業績予想は、売上高360億円(前期比3.5%増)、営業利益11億円(同17.4%減)、経常利益11億円(同27.9%減)、純利益5億円(同40.9%減)を見込む。年間配当予想は、期末一括7円(同1円増)を予定している。株主優待として、100株以上の株主に1,000円相当の自社製品、500株以上の株主に3,000円相当の自社製品、1,000株以上の株主に5,000円相当の自社製品の贈呈を予定している。
株価は。4月3日安値1114円から6月23日に年初来高値1414円と上昇。その後、モミ合っている。7月26日をウナギのかば焼きをイメージした練り物商品「うなる美味しさうな次郎」の日として登録。記念日を制定することでウナギの代替商品としての認知度を高め、販売増につなげることなど注目される。生活防衛意識による節約志向や低価格志向は依然として根強く、消費者ニーズの多様化や価格競争の継続など厳しい状況が続く中、前17年6月期は若干の減収となったものの、利益面では計画を上振れ着地しており、今18年6月期業績予想は控え目との印象はある。サポートラインの9か月移動平均線に接近する場面があれば、押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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