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【ビットコイン本格投資!】中級編:ビットコインならでは 取引所間価格差を狙う「アービトラージ」!
【第5回】書店、新聞、雑誌で、「ビットコイン」「仮想通貨」「ブロックチェーン」という言葉を目にすることが多くなりました。ビットコインは「特別なもの」ではなく、「当たり前のように使われるもの」になりつつあります。本連載では、ビットポイントジャパンの小田さんが、ビットコイン投資歴1年のタレント/モデル・福井仁美さんがぶつける素朴な疑問に答えながら、投資初心者が無理せずに始められるビットコイン投資方法を解説します。
本連載は2017年4月に発売した小田玄紀氏の書籍『1時間でわかるビットコイン投資入門』より、編集部にて再編集・掲載しています。via 1時間でわかるビットコイン投資入門 (NextPublishing) | 小田 玄紀 |本 | 通販 | Amazon
BTC投資歴1年のタレント/モデル福井仁美さんが、『1時間でわかるビットコイン入門』著者の小田玄紀さんに「投資の基礎」を聞く!
この連載では、ビットコイン投資歴1年のタレント/モデルの福井さんが、ビットコイン取引所を運営する小田玄紀さんに「投資の始め方」「投資の楽しみ方」をわかりやすく聞いていきます。
小田 玄紀さん
書籍『1時間でわかるビットコイン入門』『1時間でわかるビットコイン投資入門』著。株式会社ビットポイントジャパン ファウンダー。2016年3月に上場会社子会社として初の仮想通貨取引所であるBitpointを立上げ。
福井 仁美さん
早稲田大学第一文学部を卒業後、スポーツキャスターやモデルとして活動。 2008年より「王様のブランチ」にてリポーターを務め、高いリポーター力を発揮し、2015年まで約8年間レギュラーに抜擢。プライベートでは、自称”弾丸トラベラー”としてハワイ渡航歴50回以上。ビットコイン投資歴約1年。
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小さな価格差でも利益が出る『アービトラージ』
取引所によって価格が異なるのはなぜ?
福井仁美(以下、福井):ひとつ気になることがあるのですが、取引所によってビットコインの価格が少し違いますよね。どうしてでしょうか。
小田玄紀(以下、小田):ビットコインは需要と供給によって金額が決まりますが、買いたい人がどれくらいいて、売りたい人がどれくらいいるかは取引所によっても異なるため、取引所によって価格差が生じるんですよ。
福井:取引所によって、売りたい人と買いたい人のバランスが異なるから価格差が生じる、ということですね。
小田:そうです。
福井:でも、とても小さい差ですよね。
小田:たとえばA取引所が安いとA取引所で買いたい人が増えますよね。すると、A取引所では需要が高くなるので、価格は上がります。そのようにして、取引所ごとの価格差も縮まってくるわけです。
福井:なるほど。自然に均衡してくるということですね。
小田:はい。とはいえ、価格差があることは事実なので、その価格差を狙って投資する人もいますよ。より安い取引所でビットコインを買い、それより高く売れる取引所で売る、という売買の仕方です。これを『アービトラージ』といいます。
福井:A取引所で買ったビットコインを、B取引所で売る、ということですか? そんなことができるのですか?
小田:A取引所で買ったビットコインを、B取引所に送金して、そこで売るのです。送金手数料がほとんどかからないから、小さな価格差でも利益が出ますよ。
福井:ビットコインならではの投資法、ですね。
どんなときに価格差が広がる?
小田:取引所ごとの価格差はそれほど大きくありませんが、大きなニュースがあってビットコイン価格の値動きが大きくなったときには、一時的に大きな価格差が生じることもあります。
たとえば2017年の1月5日の例では、当社BITPoint での価格が13万3000円だったのに対し、ある取引所(B取引所)では14万7000円と、大きな差が生じたことがあります。
そのときには、当社でビットコインを買って、B取引所に送る人が多くいらっしゃいました。B取引所で売却したと考えられます。このときは1時間ぐらいでいつもの価格差に戻りました。
福井:それくらい価格差があればかなり利益が出そうですね。これからも価格差は大きくなりそうですか?
小田:価格差が広がりやすいのは値動きが大きいときです。ここ1〜2年は値動きが大きくなりそうなので、価格差が広がることも多いと考えられます。
福井:アービトラージ。私もやってみたいです。
取引所によってビットコインに価格差が生じる
ビットコインは1年365日、24時間、取り引きでき、価格は随時、変動しています。
株式投資では、どの証券会社で売買しても株価は同じですが、FXを含む外貨投資ではFX会社や証券会社など、金融機関によってレートが異なります。ビットコインも外貨と同じように、取引所によって価格が異なります。
取引所によって価格が違うのは、各取引所が別の取引所の価格を見て、「うちはもっと安く売ろう」とか、「高く買おう」などとしているわけではありません。
ビットコインの価格が需要と供給によって決まるからで、買いたい人が売りたい人に比べて相対的に多いほど、価格は高くなります。
株式投資ではどの証券会社で売買しても価格は同じですが、それは売買の注文を証券取引所(東京証券取引所=東証など)がとりまとめ、そこで株価が決まってくるからです。
ビットコインは取引所単位で売買を成立させており、取引所によっても、買いたい人、売りたい人のバランスが異なるため、取引所によって価格が異なるというわけです。またビットコインの売買価格には、売買のコストや取引所の利益などを含むスプレッドが含まれますが、スプレッドの大きさも取引所やその時々で異なり、それもビットコインの価格差の要因になっています。
ここはいつも安い、といったことはなく、自然にいくらかの差が生じるだけで、今日のこの時間はたまたまA取引所が安く、あの時間はB取引所が安かった、という感じです。
したがって、C取引所がいつも安いからC取引所で買う、ということはできないのですが、価格差に注目して利益を得ることはできます。
安い取引所で買って、高い取引所で売る
取引所によって価格が違うのであれば、より安い取引所でビットコインを買い、それより高く売れる取引所で売れば、その価格差を利益として得ることができます。そういった価格差で利益を得る取引を『アービトラージ取引』(裁定取引)といいます。
具体的には、より安いところでビットコインを買い、高く売れる取引所を探して、その取引所にビットコインを送金。そこでビットコインを売る、ということです。
それができるのは、ほとんど手数料がかからずに送金ができるからであり、手数料がかかってしまえば、そのコストを上回るだけの価格差がなければ利益が出ません。
これはブロックチェーンの技術によって送金が安くできるビットコインの強みです。銀行から別の銀行に振り込みをするには210円程度の振込手数料がかかるのに対し、ビットコインでは送金手数料がほとんどかからないからこそ、このような取引ができるのです。
基本的に、取引所による価格差は1BTCあたり何百円というほど大きなものではなく、何十円単位ですが、ほぼ手数料ゼロで送金できれば、それでも十分、リターンが得られるわけです。
たとえば、2017年3月某日では、買値が最も安かったのはB取引所で11万9000円。これを売値が高かったC取引所の12万1700円で売れば、2700円の利益が得られます(手数料を考慮せず)。
わずかではありますが、これを1日2回、3回と行えば、利益が積み上がっていきます。お小遣い稼ぎの感覚でアービトラージをするというのも、ありでしょう。
またビットコインは瞬時に送金できるため、価格差がある間に素早くアービトラージをすることが可能です。送金している間に価格差がなくなってしまった、ということも避けやすいのです。
価格差が広がる時期もありそう。自由時間に売買する
2018年末頃まではビットコイン価格の上昇が期待できるため、長期保有でも十分なリターンが得られると思います。
それと同時にいえるのは、投資家が増える過程、価格が上昇する過程で、一時的に買いが殺到したり、利益確定のために売りが増えたりと、値動きが大きくなりそうだということです。
値動きが大きいときには取引所による価格差も生じやすいので、アービトラージで利益を得られる機会も多いと考えられます。長期保有の一方で、アービトラージを試してみるのもいいでしょう。
ただし、アービトラージをするには価格の推移をウォッチして、タイミングをつかまえる必要があります。
仕事をしながら売買するのは現実的ではありませんから、通勤時間やランチタイム、お休みの日など、時間があるときに価格を確認し、チャンスがあったら売買する、という程度がいいと思います。365日、24時間取引可能なビットコインなら、そのような売買も楽しめるというわけです。
またアービトラージをするには、あらかじめ、複数の取引所に口座を開いておく必要があります。いつもここが安い、高い、ということはありませんから、信頼できる取引所2〜3に口座を開いておくといいでしょう。
なお、仮想通貨取引所に口座を開く場合、一般的に口座開設手数料や維持手数料はかかりませんから、コストを気にせず、複数の口座を持つことができます。
(次回に続く)
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