Thunderbirdの将来の家

2017年5月14日 16:28

印刷

記事提供元:スラド

Mozillaは9日、メールクライアントのThunderbirdについて、Mozilla Foundationがプロジェクトの法的・財政的な本拠地を今後も提供する一方で、Mozilla Corporationのインフラストラクチャーから独立して運営を行う方針を発表した(The Mozilla Thunderbird Blogの記事The Registerの記事Ars Technicaの記事)。

Mozillaは2015年、Firefoxの開発に注力するため、Thunderbirdを切り離す方針を発表。プロジェクトの受け入れ先を探していた。受け入れ先の有力候補としてはSoftware Freedom Conservancy(SFC)とThe Document Foundation(TDF)が挙げられており、Thunderbirdを独立したプロジェクトとしてMozilla Foundationがホストする案も出された。

Thunderbird Councilではこれらの選択肢を検討してきたが、Mozilla以外の組織に移動すると技術的な問題の解決や強力なチームの構築の障害になるとの結論に達したとのこと。また、ThunderbirdはMozillaと近い関係にあり続けたいと考えており、MozillaもFirefoxに注力する一方でThunderbirdの成功を望んでいることもあるようだ。

ThunderbirdプロジェクトがMozilla Corporationからの独立を迅速に進められない場合、Mozilla Foundationの援助が打ち切られる可能性もある。ただし、当面の問題が解決したことで、プロジェクトでは技術的な問題に注力できるとのこと。中期的にThunderbirdはGeckoベースアプリケーションであり続けるが、長期的にはWebテクノロジーベースのコードに移行することを計画している。今後もパフォーマンスが高いオープンソースのセキュアな電子メールクライアントを維持していくため、高度に熟練したボランティア開発者を探しているとのことだ。 

スラドのコメントを読む | デベロッパーセクション | スラッシュバック | Mozilla | デベロッパー

 関連ストーリー:
Firefox / Thunderbird 52.0ベータ版が公開 2017年02月02日
Thunderbirdの受け入れ先はどこになる? 2016年04月29日
Thunderbird 45.0以降ではメールのContent-Typeに「format=flowed; delsp=yes」が追加される 2016年04月06日
Mozilla、Thunderbirdを切り離しへ 2015年12月03日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事