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米司法省、2社だまし1億ドル以上送金させたリトアニア人の男逮捕
米司法省は21日、取引先企業を装って米インターネット企業2社をだまし、合計1億ドル以上を送金させていたリトアニア人の男を逮捕したことを発表した(プレスリリース、The Vergeの記事、The Next Webの記事、起訴状: PDF)。
男は被害企業2社と取引のあるアジアのコンピューター製造企業(会社1)と同名の会社をラトビアで設立(会社2)し、会社2の名前でラトビアやキプロスに銀行口座を開設。2013年から2015年にかけて被害企業2社の従業員などに会社1の企業アカウントに見える電子メールアカウントから詐欺メールを送り、製品やサービスの代金を会社2の銀行口座へ入金するよう求めたという。2社は会社1との取引で定期的に数百万ドルを送金していたため、送金詐欺は成功したようだ。男はさらに被害企業を装った偽の文書を作成し、銀行に確認書類として送付していたとのこと。
被害企業の社名は公表されていないが、被害企業のうち1社はインターネット関連のサービスと製品を提供し、米国に本社を置く多国籍のテクノロジー企業、もう1社はオンラインソーシャルメディアとネットワークサービスを提供し、米国に本社を置く多国籍企業とされている。会社1はアジアを拠点とし、1980年代後半に設立されたコンピューターハードウェアの製造業者で、世界中のさまざまなテクノロジー企業へ製品やサービスを提供しており、銀行口座はアジアにあるとのこと。
男は送金詐欺やID窃取各1件、マネーロンダリング3件で訴追されており、最高20年の実刑判決を受ける可能性がある。今回の事件は多額の送金詐欺事件だが、手口は特別新しいものではない。しかし、企業名が公表されていないことで、被害企業について憶測を呼んでいるようだ。
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