リボ払いという罠、クレジットカードをなるべく使わないという節約術

2017年3月8日 17:20

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 近年クレジットカードに新規加入させるための広告が盛んだ。
 入会しただけで5,000円から10,000円のキャッシュバックやポイントプレゼント…と聞くとどうしても食指が動いてしまいがち。
 しかし結論から言えば、クレジットカードは1枚でも「減らす!」ほうが消費者自身のため。なるべく現金決済を心がけたいものだ。

 クレジットカード会社ではよく、支払い方法に“リボ払い”を推奨している。リボ払いに切り替えただけで〇円分のポイントをくれる…など過剰な広告戦線の裏では、リボ払いに泣かされる若い人も。

 クレジットカード会社は、グレーゾーン金利が廃止されてから「リボ払い」による利息収入がメインの収入になっているという話だ。いかに美味しいビジネスか想像できるが、カード利用者にとっては地獄の経験になる。

 リボ払いは、毎月の支払額が一定金額。“毎月5,000円のローンの支払いで今、欲しいものが買える”というリボ払いは、学生や若い会社員など、月々自由に遣える金額が低い人たちには魅力的に思えるようだ。しかしクレジット会社によっては、リボ手数料や利用法が煩雑にできている。支払いにどのくらいの期間がかかるのかも説明不足で分かりづらいといった実情がある。

 「リボ専用のクレジットカードを使っていたら、いつのまにか借金が数十万円に膨れ上がっていた…」という失敗例も絶えないのだ。リボの金利は通常のクレジット金利に比べてかなり高く、しかも返済額が毎月一定なので、消費者からすると“今は何の支払いをしているのか分からない”という状況に陥りがち。
 クレジットカードを多少利用するのは必要としても、リボ払いだけはやめておく方がよいだろう。

 “節約したいからクレジットカードを使わない”のがお得な場合と損な場合がある。どんなシーンでは使わないほうがよいのだろうか?
 国内で普通に買い物をする際にはなるべく現金で支払うほうがよい。海外旅行など、持ちつけない外貨で大金を支払うような特殊な状況でなければ、少々手間がかかってもクレジットカード利用は避けるほうが、金銭感覚を鍛えることにつながるからだ。

 統計上、日本でも海外でも、クレジットカードを“持っている”だけで財布のひもが緩み、支出が増える傾向がある。少々ポイント的に損をしても、クレジットカードに"はさみ"を入れまくったほうが、最終的に節約できる金額はずっと多くなると各種の調査結果が示唆している。

 一方で、クレジットカード会社では各種のポイント制度を用意しており、時にはクレジットカードで支払ったほうが得になる場合もあるだろう。例えば、税金や公共料金など、必ず支払わなければならない費用であれば、ポイントが付いてきたほうがお得と言えるかも知れない。

 総合的に判断すれば、リボ払いに代表されるように、クレジットカードの中には消費を誘う巧妙に仕掛けられた罠も潜んでおり、使用方法には気をつけたほうが良いだろう。(記事:マーヴェリック・記事一覧を見る

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