EFFが2月のバカバカしい特許に選んだIBMの特許、IBMが権利を放棄

2017年3月6日 08:40

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記事提供元:スラド

EFFは毎月最もバカバカしい特許に贈る「Stupid Patent of the Month」の2月分として、IBMが1月17日に取得した特許(US Patent No. 9,547,842)を選び、強く批判した。これを受けてIBMでは特許の権利を放棄したそうだ(Deeplinks Blogの記事The Registerの記事Ars Technicaの記事BBC Newsの記事)。

この特許「Out-of-office electronic mail messaging system」は、指定された不在期間に従って不在応答メッセージを自動で返信する電子メールシステムに関するものだ。IBMは2010年に特許を出願しているが、同様のシステムはそれ以前から長らく使われている。EFFではIBMが1998年に発行したNotesの不在応答機能を解説する文書(PDF)の存在も指摘し、新規性があるとすれば期日の数日前に自動で通知を送る機能ぐらいだとして、このような特許を認めた米特許商標庁(USPTO)の審査を批判している。

IBMはThe Registerに対し、特許は防衛目的で出願したもので、権利を行使するつもりはないと述べており、Ars Technicaに対しては権利を放棄する意思を示していた。その後、USPTOに正式な権利放棄の文書(PDF)を提出したとのことだ。

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